助成研究成果報告書Vol.35
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ン)を用いた.図3のように800 nJ/pulseのフェムト秒レーザーパルスを100倍対物レンズ(NA 1.25)と通じて1%アガロースゲル表面に20箇所集光し,その後に2 μMのFITC-デキストラン溶液を滴下した.共焦点蛍光観察には4倍対物レンズ(NA 0.16)を用いて行った.蛍光分子の励起には波長488 nmの連続発振DPSSレーザー(50μW)を用いた.図3フェムト秒レーザー照射に伴って変化するアガロースゲル中のFITC-デキストラン透過性評価の概要図2(a)フェムト秒レーザー集光点におけるアガロースゲルのフォースカーブ測定の概要,(b)40 μmのガラスビーズを接着したAFMカンチレバー,(c)フォースカーブ測定の概要.カンチレバーを試料へ押し込み,試料からの反力によるカンチレバーのたわみ量をAFMの光てこを用いて計測する.表1AFMカンチレバーの代表的な仕様AFM probe図4フェムト秒レーザー照射前後におけるアガロースゲル表面のヤング率マッピング.像の1辺は10 μm.3.研究成果■・■フェムト秒レーザー照射に伴うアガロースおよびコラーゲンゲルのヤング率変化ひずみ曲線(フォースカーブ)を測定し,ヘルツの接触理論に基づいて得られたフォースカーブをフィッティングすることでヤング率Eの値を算出した.ここでPは試料からの反力,νはポアソン比,Rは先端半径,σは試料の押し込み量である.用いたカンチレバー(Nanosensors, TL-CONT)は平均的に表1に示すような特性を有しており,柔らかいハイドロゲルへカンチレバー先端が突き刺さることを防ぐためにチップレスのカンチレバー先端に直径40 μmのガラスビーズを接着剤で接着した.ハイドロゲルとしてはガラスベースディッシュ底面のガラス部に作製した厚さ数百マイクロメートルの5%アガロースゲル及び3%コラーゲンゲルを使用した. ・ ハイドロゲルの分子透過性の評価ハイドロゲルの分子透過性は,その上に滴下した蛍光性分子の3次元空間分布をレーザー走査型共焦点蛍光顕微鏡(Olympus, FV-300)で観測することで評価した.分子には蛍光性分子であるフルオロセイン(λex=490 nm, λem=520 nm)を標識した2 MDaの糖鎖高分子(FITC-デキストラ250 nJ/pulseのフェムト秒レーザーパルスを5%のアガロースゲル表面に照射し,レーザー照射前後で,集光点を中心とした10x 10μmの領域のフォースマッピングを実施した代表的な結果を図4に示す.得られたヤング率分布を比較した結果,レーザー集光点で特に大きなヤング率の増減は観測されなかった.マッピングを行った100点の平ShapeLength (μm)Spring constant (N/m)Frequency (kHz)Width (μm)Thickness (μm)MaterialTL-CONTBeam4500.213502Silicon− 422 −𝑃𝑃=43𝐸𝐸𝑅𝑅12(1−𝑣𝑣2)𝛿𝛿32

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