図8 高速度カメラ撮影結果を基にした臨界ウェーバ数によるディンプル径・深さ違いでの微粒化度合い数値化 (撮影速度 30,000fps, 試験材温度270℃,衝突前の液滴径40~120µm) 部に噴き上がるような挙動を示し,細かな液滴が既に千切れていることがわかる.またディンプル穴径違いで比較すると,穴径の小さいディンプル1(d =30 μm, h =5 μm, Wec = 7.7)は衝突時における噴き上がりはほぼ確認されず衝突後21μsで初めて大きな変形および一部微粒化をしており,臨界ウェーバ数が他のディンプル形状に比べ大きくなる理由と推測される.一方,穴径が最も大きいディンプル3(d =90 μm, h =5 μm, Wec = 1.2)ではディンプル2(d =60 μm, h =5 μm, Wec = 1.9)よりも激しい噴き上がりが確認され大幅に微粒化が促進されていることがわかる. 次にディンプル深さ違いについて比較すると,深くなるほど噴き上がるような挙動が抑制されており,深さに比例して微粒化し難くなっていると言える.但しディンプル2(d =60 μm, h =5 μm, Wec = 1.9)に比べ深さのあるディンプル3(d =60 μm, h =10 μm, Wec = 1.9)は衝突後14~28µsで垂直側(上向き)に微粒化された微小粒径の液滴が移動しており,微粒化後の移動位置による液滴合一の抑制も推測されているのがわかる. 3・3 ディンプル形状による微粒化制御メカニズム推定 これまでの可視化実験による微粒化度合いの数値化や液滴挙動詳細観察の結果より,ディンプル形状による微粒化制御のメカニズムについて推定してみる. Fraserら6)は液体の微粒化メカニズムについて効率的な微粒化には外力により液体を棒状もしくは膜状に変形させた上で流体力学的な不安定性により分裂させることが望ましいとしている.このことから,図9に示すようにディンプル壁面へ衝突した際に単位体積当たりの液滴と衝突壁面の接触表面積増加による液膜化が微粒化促進のきっかけになったと考えられる.またディンプルの様な凹凸部への− 334 −
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