助成研究成果報告書Vol.35
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表1 最適微粒化用ディンプルレーザ加工条件図5 液滴衝突可視化実験概略2・2レーザ加工による最適微粒化用ディンプル製作噴霧液滴による液滴衝突時の微粒化およびライデンフロスト現象の抑制を主眼に,図3にあるようなQRコード等を印字する低出力タイプのYVO₄レーザ加工機を用いてミキサーの材料と同材料(SUS430)に様々な表面微細構造を創生している.本研究では衝突液滴を微粒化させる事に特化した“蓮の葉表面”を模倣したディンプル表面微細加工を施した.これらの最適化デザインのためにYVO4レーザ加工機の出力,印字回数やスキャンスピード,Qスイッチ周波数を検討し,ディンプルの穴径や深さ,加工時のデブリ抑制,溝部の粗さや溝部傾き精度向上にて低コストでのレーザ加工による新規形状の作製を可能とした(表1).それらの相関例を図4に表す.穴径60μm以下のディンプルの場合,1ショット時のスポット径指示,レーザ出力およびQスイッチ周波数により30~60μm程度までは調整可能となる.しかし穴径60μm以上の場合は調整幅が鈍化してしまいスポット径の調整だけでは加工不可となる.そのため今回の実験評価でも使用した穴径90μmのディンプル加工では加工図面を直径30μmの円として作成しレーザスポット径の半径分を外側に照射する新たな手法を見出している.但し,今回の結果は測定時の使用機器・使用度合いや加工材料での条件のため,YVO4レーザ加工機の経年劣化による出力低下や,加工用ステージの傾き,加工中の振動,試験片表面硬さや粗さ,ディスタンスポインタの微妙なズレ,加工用CAD図面により変化する事を考慮する必要がある.図3 表面微細加工用YVO4レーザ加工機 図4 レーザ出力と穴径(上)/印字回数と深さの関係一例(スキャンスピード500mm/s,Qスイッチ周波数35kHz)2・3実験装置および微粒化促進用ディンプル形状比較新たなディンプル形状による微粒化促進・ライデンフロスト現象抑制を検証するため,加熱壁面への液滴衝突による液滴衝突実験を実施した.図5に実験装置概略を示す.単孔型インジェクタ&SCRドージングシステム(TennecoXNOxTMSCR)にて噴霧量を調整し,噴霧液滴をライデンフロスト現象の領域と言われる270℃までホットプレート上にて試験材を加熱し壁面に衝突させる.その際の衝突前後挙動をバックライト法で拡大計測用顕微鏡レンズを取り付けた高速度カメラとLEDライト(ナックイメージテクノロジー:HX-6 & L/L BK-55)を対角設置にて撮影した.実験条件として表2のように液滴径および衝突速度の数値解析用として条件1を,液滴挙動の詳細な画像評価用では衝突前液滴径を平均粒径に近い70µmに固定した高時間分解能の条件2にて実施した.データロガーLEDライト試験材インジェクタホットプレート噴射装置高速度カメラPC (噴霧制御)− 332 −

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