助成研究成果報告書Vol.35
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4.炭化表面のトライボロジー特性■■■結合のピークが確認できていることから酸素の混入による■■■■由来のピークであると考えられる.レーザー照射後の大気中の酸素との反応の可能性もあるが,レーザー照射前のモリブデン基板の表面でも酸化モリブデンを確認しているため,この酸化膜の影響が大きいと考えられる.レーザー照射後の,各ピークの面積比からの各物質の存在比は,■■■■■■,■■■ ■■,■■■■■■■■■であり,レーザー照射前の存在比が■■  ■,■■■■■■■であることを考慮すると,ヘキサン中でのレーザー照射により,十分に炭化処理が進んでいると考えられる.次にレーザーの照射条件が炭化に及ぼす影響を調査するため,パルス幅とエネルギーの異なるレーザーパルスを一点に照射した場合の,モリブデン基板の炭化領域を■■■によって調査した結果を図■に示す.複数パルスによるモリブデン基板への供給エネルギー量が等しい場合の結果から,パルス幅増加に伴う熱拡散による炭化領域の拡大が観測された.また,レーザーパルスのヘキサンへの吸収は■光子吸収によって起こるため,ピーク出力の増加に伴い,吸収係数は劇的に大きくなる.そのため,ピーク出力が同じであれば吸収係数は同じであるため,パルスエネルギーの増加に伴いヘキサンの分解反応が急速に進み,反応性の高い炭素源が多く供給されることで,炭化反応が容易に起こるようになったと考えられる.図■ピーク出力が炭化に及ぼす影響.■■μ■もしくは■■μ■のエネルギーのレーザーパルスのパルス幅を■■■■■から■■■■まで変化させてモリブデン基板に単点照射した際の照射痕の■■■像と■■■マッピング.このような雰囲気制御した空間で超短パルスレーザーを材料に集光照射するだけという極めて簡便な手法は多様な機能性表面の形成や物質合成への応用が期待できる.上述した手法による表面処理の工作機械への適用を考える.工作機械内では,金属に切削油を塗布して加工を行うが,切削工具の代わりに小型レーザーを取り付け,超短パルスレーザーを照射することで,金属に付着した油剤を炭素供給源とした硬質炭化物層を生成することができれば,よりフレキシブルな機能性表面形成が可能となる.そこで,潤滑油としても利用される■■■■油中に浸したチタン合金ff■■■■■■■■に超短パルスレーザーを照射することで,レーザー照射領域に炭化チタンff■■■■層の作製を試みた■■.また,油膜成分と金属の反応による硬質な炭化物層の形成は,金属工作物の表面硬化や耐摩耗性向上などのトライボロジー性能向上が期待できるため,この特性調査も行った■■■■.レーザー照射には,工作機械への適用を考慮し,波長■■■■■■■,パルス幅■■■■■■,繰り返し周波数 ■■■■のマイクロチップレーザーを用い,エネルギー■■■■のパルスを■■■■■■■の平凸単レンズを用いて,■■■油を充填した石英セル内に固定したチタン合金板に集光照射した.モリブデン板を移動させることで,■×■■■■■の長方形の領域にレーザーを走査する.改質面のトライボロジー特性を調査するため,レーザー照射領域の表面粗さを大きく変化させないよう,加工閾値以下のフルエンスになるよう焦点位置からずらして照射した.照射部表面における炭化物生成は■■■により確認した.図■■に示すように合金中のチタンが炭化し,炭化チタンが形成されていることが分かる.また,■■■分析によっても,炭化チタンの形成を確認している.レーザー照射前後の表面粗さを,触針式表面プロファイラにより測定した.図■■に,照射面の光学顕微鏡像と,レーザーの有効照射パルス数による表面粗さの変化を示す.有効照射パルス数 までは表面粗さが低減しているが,■以上では,未加工面に比べて加工後の表面が黒ずんでいることが確認でき,表面粗さは増加に転じている.これは,照射パルス数が少ないときは,チタン合金板の研磨痕がレーザー照射によって消え,その後,レーザースキャン照射の特徴的な粗さが生じたためだと考えられる.図■■レーザー照射面の光学顕微鏡像と有効照射数による表面粗さの変化.図■■レーザー照射部の■■■スペクトル.− 322 −

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