助成研究成果報告書Vol.35
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図9レーザ出力300 W, 走査速度50 mm/sの条件で作製した試料断面のSEM像.TiB2の体積分率(a) 40, (b) 50, (c) 60, (d) 70, (e) 80, (f) 90, (g) 100%.図9にレーザ出力300 W, 走査速度50 mm/sの条件で作製した試料断面のSEM像を示す.粉末組成は表2のNo.7~13でありVTiB2=40, 50%の条件で作製した断面組織にはTiB2が不均一に分布した.また,針状のTiB2粒子も観察された.一方,VTiB2=60% のとき,断面組織にはTiB2が均一に分散した.さらにTiB2体積率が増加していくと,TiB2均一に分散するようになり,VTiB2=100%のとき,粒内部のTiB2が粗大化し数mの大きさになった.このことからTiB2配合率が80%を超える程度まで硬質粒子の配合率を高くしても微細な粒子が分散する好ましい微視組織が得られた.このように,図7,図9に見られる微視組織から,Fe-Ti-B系は硬質粒子分散鉄基サーメットを合成することができ,さらに高い硬質粒子の体積分率が得られることから,Fe-Ti-B系のL-PBF法への適用可能性が示された.ただし,(d), (f)に見られるように断面組織中には気孔も見られた.このような気孔はレーザ照射条件や回数図8にレーザ出力250 W, 走査速度50 mm/sで作製した試料のXRDプロファイルを示す.XRDのプロファイルからα-Fe相,TiB2相のピークのみが観察された.このXRDプロファイルとEDS分析の結果から,粒状生成物はα-Fe母相と角張った形態のTiB2粒子から構成されていることがわかった.図7,図8の観察結果から,レーザ照射後は直径数mのTiB2粒子がFe母相中に分散する組織が形成されることが明らかになった.図8レーザ出力250 W, 走査速度50 mm/sで作製したFe:Ti:B=1.4:1:2試料(No.9)のXRD解析結果4.■■■■■■■■サーメットの検討により除去することを検討する必要がある.また,この系は,TiB2生成の強い発熱反応を示すので,Fe-Ti-B粉末にレーザを照射したときに自己発熱でレーザスポット径よりも広い範囲で粉末の固化が生じる可能性もあるので,引き続きの検討を要する.本章からは硬質粒子としてTiC粉末を,結合材(母材)として鉄アルミナイド(FeAl)を用いた結果を報告する.ここでは,TiC/FeAl系サーメットがL-PBF法の特徴であるレーザ加熱により微視組織がどのように変化するかを調べた.そこで,FeAl(16mass%)-15mass%TiC焼結体にレーザを照射して微視組織を観察した.原料粉末としてはFeAl (16mass%Al) 合金粉末およびTiC 粉末を用いた.粒径はレーザ回折式粒度分布測定装置を用いて測定し,FeAl(16mass%Al)粉末はd10=6.83m,d50=19.98m,d90=41.38m,TiC粉末はd10=1.93m,d50=4.40m,d90=7.50mであった.Fe16wt.%Al-15mass%TiC複合粉末は,回転ドラムミキサーで両粉末を20 分,約60 rpm で混合して得た(図10).原料粉末はSPSで焼結をして固化成形体を作製した.(a)(c)(e)(g)(b)(d)(f)10 m− 317 −

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