■■(b)(b)3.実験結果と期待される.1GHz程度のマイクロ波の波長は溶液中でも数cmであり,これよりはるかに短い長さ0.1mm以下の金属ナノワイヤー両端では,マイクロ波電磁波による電界はほとんど同位相であり,金属ナノワイヤーは放電を起こさないと考えられる(長さ数cm以上の磁性金属線を入れると,バチバチと放電して溶けてしまうが).高い導電性を要求されるので,本研究では金属中で最も導電性の高い銀を使って,銀ナノワイヤーを作製する.(a)図3(a)オイルバス中で周囲から加熱する方法とff■■マイクロ波により溶液内部から均一に加熱する方法の違い■ ・ 局所光溶接の概要局所光溶接の概念図を図1に示した.最大でも長さわずか0.1mmの金属ナノワイヤーを,各1か所ずつ局所溶接して相互に接合,バンドル化することをめざす(図2).この場合,どのナノワイヤーも両端が固定されている訳ではないので,互いに滑り合い,位置ずれが可能となる.従って,バンドル全体を曲げたときに互いにナノワイヤー位置がずれて,曲げの内側・外側の曲率半径の違いを吸収して破断しなくなり,屈曲耐性を示すと期待できる.■・■ラボ用マイクロ波オーブンを使った銀ナノワイヤーの作製まず高温溶液処理によって銀ナノワイヤーを作製する際,従来法のオイルバス加熱■■■■■■■とマイクロ波オーブンで反応液を均一加熱した場合の銀ナノワイヤー試料を電子顕微鏡で比較した(図4).マイクロ波オーブンで加熱した方は,優位に細く,長さも長くなっている.また,銀ナノ粒子の生成など副反応も大きく抑制され,銀ナノワイヤーが選択的に成長していることがわかる.マイクロ波オーブンの利用について多数の報告■■■■が出されているが,温度を高くして反応時間を短くできる利点を活用する例が多い.これに反して■■■■■■■■■■■■■■■■機構■ ■■■■により銀ナノワイヤーの伸長が最も促進されるのは■■■℃付近のみであり,本研究では反応溶液の精密な温度管理が必要である.また本研究の2段階溶液処理では,まず■■■℃で金ナノ粒子を生成させた後,成長方向を■次元方向に制御する触媒■■■高分子■ ■■■■と硝酸銀を外部から注入してから温度を■■■℃に上げ,銀ナノワイヤーの生成を開始する.このため,他のマイクロ波処理の報告例とは違って密閉容器の利用はできず,開放系システムを採用し,シリコンチューブを使って予備加熱した硝酸銀と触媒■■■高分子を外部から丸底フラスコ内に注入する装置を構成した.還元剤のエチレングリコールは吸湿性が高く,フラスコ内に湿度が入り込まないよう,常にアルゴンガスを吹き込んだ.また,銀ナノワイヤーの生成に伴って溶液粘度が上昇するので,圧縮空気で撹拌するマグネチックスターラーの回転速度も途中で上昇させる必要があり,透明で常に外部から反応溶液の撹拌状態をモニタする必要がある.これらの点を達成できるよう,カスタム仕様のマイクロ波オーブン・システムを構築した.オイルバスで加熱した場合,容器の周囲からのみ加熱され溶液の温度が場所によって不均一になるため,■次元銀ナノワイヤーに成長しなかった銀ナノ粒子が多く観測され,銀ナノワイヤーの長さも不均等だった(図4ff■■).マイクロ波オーブンで加熱した場合は,溶液の内部から一斉に加熱されるため,全溶液の温度が均一に上昇し,銀ナノ粒子の生成が極めて少なく,銀ナノワイヤーの長さも揃って,長さ ■以下の銀ナノワイヤーは観察されなかった(図4ff■■).銀ナノワイヤーを長くして,少ない本数でも巨視的な導電性経路を高い確率で形成するには,銀ナノワイヤー作製時の温度管理が重要だと判った.(a)図4ff■■■オイルバス加熱■■ff■■マイクロ波オーブン加熱で作製した銀ナノワイヤースケールバーは■■.■・ 銀ナノワイヤー塗布配線の電気特性塗布した銀ナノワイヤーの導電性を評価するため,プラスチック・シート上に長さ ■■の直線パターンを塗布した.■回の塗布で長さ■■■当たり銀ナノワイヤー分散液の使用量は■■■μℓであった.作製後■■倍に濃縮した銀ナノワイヤー分散液を用意し,■~■往復塗布した直線パターンを■試料ずつ作製し(表1の縦3行に相当),各試料■か所,合計■か所の導電性を比較した(表■).塗布回数を重ねる毎に劇的に抵抗値が低下し導電性が向上している.■往復,■往復塗布では,塗布された銀ナノワイヤーの「隙間」を,後から塗り重ねた銀ナノワイヤーが埋め,連続的な導電性経路が形成されるので,劇的に導電性が向上すると考えられる.同時に,試料による抵抗値のばらつきも塗り重ねるに従って大きく抑制され,揃ってくるのが分かる.往■■周囲から加熱内部から加熱マイクロ波− 283 −
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