X移動y移動(a)(b)1.研究の目的と背景キーワード:局所光溶接,金属ナノワイヤー,フレキシブル回路金属ナノワイヤー■■ ■の研究はナノテクノロジーとともに急速に進展してきたが,現状では最大でも長さ■■■■■にしかならず,配線材料として実用的な長さを確保するためには,溶接などの手法でつなぎ合わせる必要があり(図1),ここに微視的物体のレーザ加工・処理技術の新たな展開が切望されている.金属ナノワイヤーの交差・近接部分には表面プラズモンの電界増強効果が期待でき,レーザ波長を表面プラズモン共鳴に一致させれば,通常よりもはるかに高強度のレーザ加工・処理が実現できる.しかもこの手法では,必要とされる交差・近接部分のみをピンポイントで加熱し■■,局所光溶接を施すことが可能となろう(図1).図1局所光溶接による金属ナノワイヤーの相互接合■■ff■■光照射中,ff■■照射後■本数を減らし,まばらに表示■このようにして作製された局所光溶接金属ナノワイヤーの応用先として有望なのが,皮膚貼付け型センサ回路■)である.痛みを伴わずに心拍数や血中酸素濃度を計測できる非侵襲型皮膚貼付け型センサ回路が実用化すれば,壮年者の健康意識の高まりによる健康維持のための身体運動が,ややもすれば過度に陥り却って健康を害することのないよう,運動負荷が適度かどうかをリアルタイムに自分で把握することが可能となる.また介護が必要な高齢者の身体状態・健康状態も,高齢者に負担をかけることなくモニタリング可能になる.センサ回路への今後の要望として,ff■■運動しても壊れない柔軟回路,ff ■重量を軽くするため電源電池を廃止し,代わりにワイヤレス給電■■■■を利用する,の 点が挙げられる.本研究で探求する局所光溶接した金属ナノワイヤーは柔軟回路に必要な極細配線として機能する.同時に,極細大阪電気通信大学工学部電気電子工学科( ■■■年度一般研究開発助成■■■ ■■■ ■■■■ )教授富岡明宏2.実験方法の金属ナノワイヤーを束ねた配線材料は,1本の太い金属線よりも表面積が格段に大きく(図2),従って理想的な高周波用配線材料となり,数十■■以上の長い距離をワイヤレス給電できるマイクロ波周波数帯の受電アンテナとして格好の材料となる可能性が高い.スマホ等の■■■■■に使われているマイクロ波は指向性が高く,電波の拡散が少ないため,長い距離にわたって電力を有効に運ぶのに適しており,現在主流の■■■帯の「置くだけ充電」に代わる次世代技術として注目されている■■.図2屈曲状態の金属ナノワイヤー・バンドル■■多数のナノワイヤーから成る断面も表示■本論文では,ラボ用マイクロ波オーブン■■■■を使った均一加熱法により,長さ・太さのそろった極細金属ナノワイヤーを作製,これを塗布した配線に局所光溶接を行い,長さ■■■■■に満たないナノワイヤーどうしを■■■■以上の距離にわたって電気的に接合する.その導電性評価とともに,曲げ加工時の電気的な屈曲耐性を評価する.最後にマイクロ波周波数帯でのワイヤレス給電の実用性を評価するため,この金属ナノワイヤーをアンテナ型に塗布し,■■■■用送信機から送った電波をこの金属ナノワイヤー・アンテナで受信して,受信感度の高さを市販の受電アンテナと比較試験を行う. ・■ラボ用マイクロ波オーブンを使った金属ナノワイヤーの作製本研究で導入したラボ用マイクロ波オーブンを使うと,丸底フラスコに入れた反応溶液全体がマイクロ波を吸収し,内部から均一に加熱されるので,全体に反応条件が揃い,長さ・太さのそろった極細金属ナノワイヤーが作製できると期待できる.通例使用されるオイルバス加熱■■■■■■■とはこの点が大きく異なる(図3).本研究で探求するマイクロ波周波数での高い導電性には,表皮効果の影響を受けない,極細で長さもそろったナノワイヤーが適している増強光電界による光溶接− 282 −局所レーザ溶接による金属ナノワイヤー極細配線の実現と皮膚貼付け型フレキシブル回路への適用
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