図11分布図12分布図10分布4.超高圧衝撃波の制御に向けた温度,密度,圧力の評価5.結び謝辞参考文献べた.幾何学的位相を制御でき,アジマス偏光とラジアル偏光の光渦の有無の偏光状態も制御できた.そこで,幾何学的位相を制御し,光渦成分をなくしたラジアル偏光を本研究に適用することにした.■・■はじめに流体シミュレーションにより衝撃波の駆動と最適パラメータを明らかにすることにした.レーザーのパルス幅,レーザー強度とプラズマの温度・密度の関係を計算し,衝撃波圧力の時間空間発展を計算する.高効率超高圧衝撃波駆動法も探索する.ここでは,ダンパー効果として,レーザーアブレーションが噴き出す領域が真空の場合と水がある場合について評価した.この結果は,ピーニング実験(圧延効果・表面改質実験)につながるものである.ここでは,レーザーのパルス幅を1ns,レーザーの集光径を100 m,レーザーのパワー密度を1011W/cm2とし,レーザーピーク時の密度,温度,圧力の計算結果を示す.図10は密度の2次元分布であり,図10(a)は真空中への膨脹,図10(b) は真空中に相当する部分に水があるときの密度分布である.真空中には等温膨脹しているが,水があるときはダンパー効果により膨脹による変形が抑制され,熱エネルギーが放出される.そこで,温度の2次元分布(図11)をみると,真空中に膨脹するアブレーションはレーザーにより加熱されるため高温になるが,水中での膨脹領域は空間に制限される上,熱伝導により低温になっている.水中への膨脹領域は,図10(b) に示されているように高密度を維持しつつ,図11(b) に示されているように低温である.そこで,圧力の空間分布を評価した.図12は圧力の空間分布を示しており,図12(a) の真空中に膨脹するときと比べると,図12(b) に示すように,真空中に水を満たすと圧力は3倍以上になった.これは作用反作用により金属側への圧力を大きくすることができ,ピーニングすることができることを示している.金属表面の硬度を増加でき,疲労強度を高め,疲労割れの発生を防ぐことができると期待される.(a) 真空中,(b) 水中に膨脹する領域の密度の空間本研究では,レーザーピーニングの高効率化を指向し,1. 高繰り返しレーザーのパルス幅の制御,2. ベクトルビームの生成と偏光解析,3. 超高圧衝撃波の制御に向けた温度,密度,圧力の評価について述べた.これらの結果を踏まえ,高繰り返し超高圧衝撃波の制御実験を実施する.本研究に採択・援助下さった公益財団法人天田財団の関係各位に深く感謝申し上げます.また,本研究に協力して下さった米国パデュー大学の砂原淳先生,埼玉医科大学保健医療学部臨床工学科の若山俊隆先生,本研究室の修了生の庄司美咲氏,影山稜氏,川崎太夢氏,金田凌祐氏,本研究室の在校生の小川純里氏,平尾祥太郎氏,栗原諒氏に感謝申し上げます.本研究は,さらに科研費や共同研究による援助も受けました.この場を借りて,関係各位に感謝申し上げます.(a) 真空中,(b) 水中に膨脹する領域の温度の空間(a) 真空中,(b) 水中に膨脹する領域の圧力の空間1)Kuznetsov, I. Mukhin, O. Palashov, and K.-I. Ueda: Opt. Lett. 43(2018) 3941.B.Lee, S. A. Chizhov,E. G. Sall, J. W. Kim, I. I. Kuznetsov, I. B. Mukhin, O. V. Palashov, G. H. Kim, V. E. Yashin, and O. L. Vadimova: J. Opt. Soc. Am. B 35(2018) 2594.X. Yan,J. Zheng, X. Jiang, M. Li, M.Li and Z.Wang: Laser Phys. Lett. 11(2014) 125002.2)3)− 280 −
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