助成研究成果報告書Vol.35
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■■■■■■・■■薄膜に凹凸構造を設ける加工条件の検討結果■■・ の結果から、レーザの出力を低下させた加工を行うことで、孔ではなく、溝の付与が可能になるのではないかと考えた。図■に加工を施した■■■画像を示す。図■に示すように、レーザ加工によって、薄膜に対して溝構造を付与可能なことを実証した。また、当然ながら、レーザの出力を絞ることによって、溝の幅を調整可能であった。レーザの出力を変更するだけで、薄膜に付与する溝の形を制御できることは、画期的である。■■・■■マイクロ孔を有する薄膜における細胞培養■微細加工を施した薄膜の中心に12 mm 四方のシリコンフレームを配置し、シリコンフレーム内にフィブロネクチン溶液30 μg/ml を250 μl 入れ、2~3時間放置することで薄膜上にフィブロネクチンのコーティングを行った。コーティングの後、1.2×106 cells/ml に調整した細胞懸濁液をシリコンフレーム内に350 μl 入れ、ヒトiPS細胞由来心筋細胞の播種を行った。2~3日間シリコンフレーム内で培養を行った後、シリコンフレームを取り除き、薄膜をガラスから剥離し、60mmのdish内で薄膜を7 ml の培養液に浸すことで培養を行った。グリーンレーザー加工に使用した2DのCAD図面を図■■に示す。先行研究では、フォトリソグラフィ・酸素プラズマエッチング手法により薄膜に円形の微細孔を設けることで、薄膜と心筋細胞の密着性が高まり、長期的な培養が可能であった。本実験では、グリーンレーザー加工によって加工した薄膜が機能的に問題なく使用できるか確認するため、播種エリアに約20 μm の微細孔を加工し、加工を施していない薄膜との培養期間を比較した。培養関連の写真を割愛するが、レーザ加工を施していない表面の場合、2週間程度の後に薄膜から、生きている細胞が剥離するケースが多く観察されたが、レーザ加工を施した場合、このようなケースは見られなかった。レーザ加工を施すことによって、細胞にとっての強力な足場として機能することを意味しており、動きを伴う心筋細胞にとっては、好ましい足場となることを意味している。 心筋細胞の拍動を観察することによって生きていることは分かるが、生細胞と死細胞の比率は明らかではない。そこで、Live/Dead染色を行い、これを調査した。薄膜上で心筋細胞の培養を培養し2週間が経過したサンプルについてのLive/Dead染色結果を図■■に示す。画像の左側がCalcein-AMによる心筋細胞組織の染色、右側はEthidium Homodimer-1による死滅細胞の染色結果であるが、画像より微細孔の有無にかかわらず薄膜上で心筋細胞組織を形成が成功していることがわかる。一方で微細加工を施した薄膜のEthidium Homodimer-1染色結果は確認することが出来なかった。Ethidium Homodimer-1を使用せずに蛍光顕微鏡での観察を行ったところ同様の結果であったため、これはレーザ加工を行った薄膜をガラスから剥離する際にフォトレジストが付着してしまうことが原因と考えられる。(図■ ) 変更した上で、形成される孔の大きさを調査した。直径の測定は■■■画像から行った。膜が厚くなるにつれて若干孔の直径が大きくなったが、大きな違いは見られなかったと考えている。この理由として、形成した薄膜の厚さが■μ■〜■■μ■であり、レーザの孔加工を行う対象の厚みとしては薄かったためである。■図■■加工穴の■■■画像■■■図■■フォトレジスト層の膜厚と貫通孔サイズの関係■ ■図■■レーザによる薄膜への溝加工■− 269 −

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