)20950 mc 02-01 x( 4.結言 積面断出放導誘321 2.51.50.5100011001050波長 (nm)1150Füchtbauer-Ladenberg Judd-Ofelt 1200謝 辞 参考文献 2) 1 at.%のNd3+に対してLa3+の添加量は8 at.%以下が3) 一括合成した粉体を用いて透明セラミックスの製作に成功し,レーザー発振波長の1 µm帯で92%の直線透過率を達成した. 最後に,一括合成粉体を用いた10at.%La/1at.%Nd:CaF2透明セラミックスについて,Judd-Ofelt (J-O)解析6)によって分光学的評価を行った.J-O解析は,結晶場効果を3つのΩパラメータに還元することで,希土類イオンの4f軌道間の電気双極子遷移の確率を推定するという近似手法であり,透過スペクトルから吸収断面積スペクトルを算出し,蛍光分岐比,蛍光寿命,および誘導放出断面積を簡便に推定することができる.解析の結果,Ωパラメータ(単位10-20 cm2)は,Ω(2)=0.464, Ω(4)=3.56, Ω(2)=3.48と推定され,似通った組成の結晶におけるPayne等による推定値(Ω(2)=0.48, Ω(4)=2.53, Ω(2)=3.74)7)と比較的良い一致をみた.また,図8 にJ-O解析で求めた4F3/2→4I11/2遷移バンドの誘導放出断面積を示す.この結果は蛍光スペクトルと分岐比の実験値からFüchtbauer-Ladenburg 関係式8)を用いて評価した値とほぼ一致した.ピーク値はNd:ガラス(HOYA製LHG-8)の値(3.6×10-20 cm2)9)と同程度であり,レーザー材料として十分な誘導放出断面積を有していることを確認した. 図8 誘導放出断面積スペクトル サブピコ秒〜ピコ秒でパルス幅が可変,かつフォトンコストが安いレーザーを実現するための新しいレーザー材料としてNd:CaF2透明セラミックスの開発を行ない,以下の知見を得た. 1) Nd3+のクラスター化を抑制するためのバッファーイオンとしてLa3+が適している. 望ましい. 4) 3種混合粉体を用いてセラミックスを製作した場合5) 一括合成で材料粉体を準備する場合,出来上がりのNd3+濃度を1 at.%にするためには,初期Nd3+混合量は2.6 at.%必要である. 6) 一括合成粉体を用いた10at.%La/1at.%Nd:CaF2透明セラミックスに関して,1060nm帯の誘導放出断面積はJ-O解析およびFüchtbauer-Ladenburg 関係式を用いた評価はほぼ一致した.誘導放出断面積のピーク値はNd:ガラスの値と同程度であり,レーザー材料として十分な値であった. Letters, 115 162–164 (2014). Soc., 99 [12] 4039-4044 (2016). J. L. Doualan, L. B. Su, G. Brasse, A. Benayad, V. Ménard, Y. Y. Zhan, A. Braud, P. Camy, J. Xu, and R. Moncorgé : J. Opt. Soc. Am. B., 30 [11] 3018-3021 (2013). 111-116 (2018). 1) G. Lu, B. Mei, J. Song, W. Li, and R. Xing : Materials 2) Z. Sun, B. Mei, W. Li, Z. Liu, and L. Su : J. Am. Ceram. 3) 4) X. Xie, B. Mei, J. Song, W. Li, and L. Su : Opt. Mater., 76, 5) 山口靖英, 山下定雄, 杉元晶子, 山岸喜代志 : レーザ6) M. P. Hehlen, M. G. Brik, and K. W. Krämer : J. Lumin., 7) 8) W. F. Krupke, M. D. Shinn, J. E. Marion, J. A. Caird, and S. E. Stokowski : Opt. Soc. Am. B, 3, [1] 102-114 (1986). P. R. Ehrmann and J. H. Campbell : J. Am. Ceram. Soc., 85 [5] 1061–1069 (2002). 9) 136, 221-239 (2013). S. A. Payne, J. A. Caird, L. L. Chase, L. K. Smith, N. D. Nielsen, and W. F. Krupke : J. Opt. Soc. Am. B, 8 [4] 726–740 (1991). の散乱の原因はLaF3, NdF3の偏析である. 本研究をご支援下さった公益財団法人天田財団に心から感謝を申し上げます.透明セラミックスの研究は長く地道ではありますが,ご支援のおかげでもう一息というところまで到達することができました.この成果をもとにNd:CaF2レーザーセラミックスの実用化を目指す所存です.本研究の遂行にあたり,セラミックス母材新レーザー材料の開発に関してご支援をいただいた本研究所の河仲準二教授に感謝します.また,多大なご協力をいただきました宮永憲明名誉教授ならびに大学院生の横関海翔氏に感謝します. ー研究, 18, 607-611 (1990). − 260 −
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