助成研究成果報告書Vol.35
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■■■■)%(率過透FF■■■■■■■■■■■ff■■■■■■■■■■■■■■■■■ff■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■500 µm500 µm■■■■■■■■■■■■■■■■■■左:一括合成粉体右:3種混合粉体■■■■■■■■■■ff■■■■■ff■全光透過率直線透過率■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■ff■■■■■■■■■■■ff■■■■■ff■全光透過率■■■■ff■直線透過率■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■3・2透光性セラミックスの製作図5は2・2に示した2タイプの粉体を用いて製作したセラミックの写真である.一括合成粉体を用いたセラミックスは後方の文字がクリアに見える.これに対して,3種混合粉体を用いたセラミックスでは,紙面に密着すれば文字を確認できるものの,写真ように距離を置くと後方の文字は確認できなかった.その定量的評価として透過スペクトルを測定した結果を図6に示す.全光透過率はサンプルを積分球の直前に取り付けており後方散乱光も含めて計測しているのに対して,直線透過率測定ではサンプルを積分球から23.5 cm手前に設置しており,殆どの散乱光は計測されていない.一括合成粉体を用いたセラミックスは,レーザー発振波長の1 µm帯の直線透過率は86%(フレネル反射を除くと92%)であった.一方,3種混合粉体を用いたセラミックスでは,全光透過率は80%程度であったが直線透過率は数%にまで減少し,散乱が非常に大きいことが確認された.なお,Ndによる吸収は3種混合粉体を用いたセラミックスの方が強く,焼結後のセラミックスの希土類濃度が粉体の製法に依存することが示唆された.図5セラミックスの写真図6セラミックスの透過スペクトル散乱の原因として,Nd/La:CaF2はCaF2,LaF3,NdF3の固溶体であるため,希土類フッ化物の偏析が疑われる.セラミックスの均質性を評価するため,EPMAにより元素マッピング分析を行なった.結果を図7に示す.一括合成粉体を用いたセラミックスでは,Ca, F, La及びNdの分布はほぼ均一であるため,NdxLayCa1-x-yF3+x+yの均一組成であると考えられる.これに対して,3種混合粉体を用いた場合は,Caの少ない部分ではLa,Fが多くLaF3相が析出しており,また,NdはLaF3相に多く偏析していることが分かった.LaF3はCaF2と屈折率が異なるうえに,三方晶で非等方性物質であるため散乱源になり,セラミックスの透光性を低下させていると考えられる.また,反射電子像からは,一括合成粉体を用いたセラミックスのグレインサイズが数100 µmであるのに対し,3種混合粉体を用いた場合は数10 µmであり,CaF2, LaF3, NdF3の熱拡散速度の違いがグレイン成長を抑制している可能性が考えられる.次に,一括合成混合粉体を用いたセラミックスと3種混合粉体を用いたセラミックスでは,透過スペクトルの比較によってNdによる吸収強度に差があることが認められたため,ICP発光分析によってセラミックス中の元素濃度の測定を行なった.結果を表1に示す.数値は総カチオンのモル数に対するそれぞれの元素のモル比である.3種混合粉体を用いたセラミックスでは元素混合割合がほぼ保存されているが,一括合成ではNd, Laの割合が6割程度に減少していた.これは合成時の沈澱(粉体)の水洗いの工程でNd, Laが選択的に流出したためと思われる.また,図6に示した全光透過率のNdの吸収強度を用いて,3種混合粉体の場合を基準として一括合成粉体の場合のNd含有量を見積もると0.39at%となった.そこで,一括合成を行う時に流失損失分を考慮して,Ndを2.56 at.%添加した一括合成粉体を用いてセラミックスを製作したところ,表1のように所望の濃度1.0 at.%に近い結果が得られた.図7反射電子像とEPMA元素マップ上:一括合成粉体下:3種混合粉体表1セラミックス中の元素濃度図6セラミックスの透過スペクトル波長(nm)一括合成全光透過率直線透過率3種混合Nd:LaF3の蛍光の成分が影響していると考えられる.そのため,La添加濃度は8 at.%以下の最小限に留めることが必要である.CaCa含有濃度(at.%)3種混合Nd 1 La 101.0Nd 1 La 100.6元素Nd9.55.7La8994CaLaNdLaNd一括合成Nd 2.56 La 100.94.195− 259 −

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