1.研究の目的と背景2.実験方法3.実験結果とまとめ参考文献キーワード:光音響,超音波,光熱変換レーザ加工分野、すなわち切断、穴あけ、溶接等に用いられ高速で精密な加工を行える優位点を生かして急速に普及が進んできた。最近では、薄板・厚板を問わず多くの金属加工の分野に適用され、社会インフラ整備・更新等はじめなくてはならない加工方法である。金属加工ばかりか、最近では自動車や航空機の軽量化に伴い、各種の複合材料等の加工にも適用が考えられており、レーザ加工のものづくりへの応用はさらに拡大していると言える。被加工材料自体の光に対する性質は、大変重要であるが、一方、除去されたわずかな物質や加工場で起こる物理現象から、加工状況を実時間レベルで検証するような技術もまた重要である。筆者らは、独自の光学式微量物質検知技術を応用し、レーザ加工時にわずかに発生する排出ガス(■■や■■ 等)を遠隔に実時間検出する基礎技術を確立して、■■■材料等のレーザ加工の加工状況、すなわち、どのような材料がある時点で加工されているのかモニターすることを可能にし、加工状況を監視する簡易な光学式検出装置の開発を目指す。筆者らの装置は、最近研究が活発に行われている光熱変換検出1)を基礎原理に用いて遠隔に音響場を常時検知できる。本研究では、光学式ピックアップ光音響プローブで音圧のダイナミックレンジ測定をおこない、μ■■から~■■までの領域がカバーできるかの検証を行なった。将来的に加工場の音響をダイナミックレンジで広くピックアップして良好なレーザ加工時の信号と異常時の音響を遠隔マイクロホンとして弁別できるような装置を開発することを目的としている。図1に、実験に用いた光学式音響検知装置の構成を示す。本研究では、トレーサーガスとしてC2H2を選んで音響検知の検証を行った。励起光として用いるDFB-LDの発振波長は試料ガスであるC2H2の強い吸収線が存在する波長1535.3 nmに同調させた。DFB-LDをErbium Doped optical Fiber Amplifier (EDFA)で増幅し、Function Generator (FG)、Acousto-Optic Modulator (AOM)によって周波数32kHzの矩形波に変調した。一方、波長638 nmのLaser Diode (LD)をプローブ光として使用した。励起光の気体周辺に変調周波数と等しく変化する粗密波が東海大学理学部物理学科■■教授山口滋■■■■■工学部機械工学科准教授高橋俊( ■■■年度一般研究開発助成■■■ ■■■ ■■■■■)生じる。プローブ光は試料ガスの周期的な屈折率の変化により、プローブ光が微小に屈折し、この屈折した光を集光レンズを通し検出器の受光面上に集光して強度変化を捉えることで光音響波の検出を行う。図 ■■にレーザの変調周波数32kHz、励起入力を変化させて音圧280mPa~ 2.8 mPaの音圧を与えた時の検出信号の測定結果を示す。検出信号と与えた音圧は線形的な関係であることが確認できた。図 ■■音圧の線形性確認結果また、図 ■ に検出された音圧の時間推移を示す。可聴領域を超えた周波数で音響波に光学検出波形が追従しており、高い周波数での測定も可能であることが理解できる。音圧を下げて、検出下限界を定量すると約2µPa程度であることが測定できた。以上のようなことから、音響をダイナミックレンジで広くピックアップして遠隔マイクロホンとして弁別できるような装置の原理実証ができた。可聴域から超音波領域の音響センサーとして応用が十分期待される。■)■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■ ■■■■■■■ ■■ ■■■■■ ■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■ ■図1光学式音響検知装置の構成図 ■ 音圧の時間推移− 251 −レーザ加工場に適用可能な遠隔・簡易光学式異常音響検知装置の研究開発
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