助成研究成果報告書Vol.35
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X線回折結果線回折結果:(a)純i粉末,(b)TiO粒子,(c)3.実験結果および考察ブマイクロアナライザEPMAによる元素分析を行った.得られたX線回折パターンについてBraggの条件式に基づいて解析することで母相α-Ti結晶の格子定数を算出した.Ti造形体から積層方向に対して垂直な方向に板状引張試験片(平行部幅2mm,平行部厚み1 mm,平行部長さ10 mm)を3本採取し,オートグラフを用いて常温にて歪速度5.0×10-4/sのもとで引張試験を行い,各SLM材の引張強さと破断伸び値を評価した.■・■■■造形材における■■■ 粒子の分解と酸素固溶現象Tiは活性で酸化し易く,SLM過程での酸化反応が危惧されることから,原料粉末および造形材の酸素含有量を測定した.その分析結果を図2に示す.混合粉末およびSLM材の酸素含有量について,例えば,Ti-2.0 mass%TiO2ではそれぞれ0.82 mass%O,0.89 mass%Oであり,増分は0.07 mass%Oであった.これはSLM過程でTiがSLMチャンバー内の僅かな酸素を取り込んだことによるものと考えられるが,その増分はTiに添加したTiO2量よりも少なく,力学特性に大きな影響は与えないと考える.図2.TiO2粒子添加量が異なるTi-TiO2混合粉末およびTiO粒子添加量が異なるTiTiO混合粉末およびそれを用いて作製したSLM材の酸素量測定結果表1.各積層造形体の密度測定結果また,積層造形材の力学特性に影響を及ぼす密度について調査するため,各試料の密度を測定した結果を表1に示す.純Ti粉末(TiO2粒子無添加)およびTi-0.5 mass%TiO2混合粉末を用いて作製したSLM材は最大相対密度99.3 %を有し,最小でもTi-2.0 mass%TiO2混合粉末の場合における相対密度は98.2 %となり,十分な緻密化が確認された.なお,純Ti粉末表面にTiO2粒子が付着することで積層過程における粉末充填状態に変化が生じ,TiO2粒子を多く添加したSLM材では空孔が増加したと考えられる.次に,各作製工程におけるTiO2添加粒子の挙動を確認するため,原料粉末の純Ti粉末,TiO2粒子,組成Ti-2.0 mass%TiO2で配合した混合粉末,およびそれを用いて作製したSLM材のXRD測定結果を図3に示す.(a)TiO2粒子および(c)混合粉末で検出された27.4°付近のルチル型構造TiO2の回折ピークは(d)SLM材では検出されず,SLM過程においてTiO2が還元したことを確認した.図3.X線回折結果:(a)純Ti粉末,(b)TiO2粒子,(c)Ti-2.0 mass%TiO2混合粉末,(d)Ti-2.0 mass%TiO2積層造形体続いて,TiO2粒子の添加量が異なるSLM Ti材のXRDパターンを図4に示す.いずれの試料においてもα-Tiのピークのみを検出し,本試料はα-Ti単相でありβ-Tiや他の化合物が生成していないことを確認した.また,α-Ti {0002}底面に対応する38.4°付近のピークはTiO2粒子添加量の増加に伴い低角度側にシフトし,35.1°付近の{1010}柱面ピーク位置は変化しなかった.これらの結果より,TiO2の添加に伴いα-Ti結晶はc軸方向にのみ格子が伸長したと考えられる.したと考えられる.図4.TiO2粒子の添加量が異なるTi-SLM材の_− 239 −

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