助成研究成果報告書Vol.35
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超硬ボールエンドミルφ0.2,2枚刃A2017P12,000min-15mm/s20µm2mm100µm5µm0.05sケロシン4.曲面と表面テクスチャの同時創成段差部分がシャープに加工されており,また加工後の段差深さも指令値とほぼ同じになっていることが確認できる.以上の加工実験により,工具サーボを構成して,工具近傍のみ局所的に駆動することで駆動慣性が小となり応答性が向上し,実際の加工においても加工精度が向上することが確認でき,その有用性を示した.ff■■リニアモータ駆動による加工ff■■工具サーボ併用による加工図■溝底部の微細ディンプルの測定結果ff■■リニアモータ駆動による加工ff■■工具サーボ駆動による加工図■溝底部の微細ディンプルの断面次に確認した工具サーボの切込み量制御の応答性の実際の曲面加工における有用性を評価するため,曲面と表面テクスチャの同時創成加工実験を行った.加工形状はレンズ金型を想定した凹面状の球面とし,その表面上に微細ディンプルを創成するものとする.球面の形状は加工システムのXYZ軸の運動で軌跡生成を行う.X軸方向に等速送り,およびY軸方向に逐次的に駆動することで加工を行う.またXY軸の運動に合わせてZ軸ステージで切込み深さを与えることで球面加工を行う.さらにこの運動に重畳する形で工具サーボによる微細切込み指令値を与え,曲面上に規則的なテクスチャを創成する.加工条件を表2に示す.球面の半径は2mm,球面の深さは100µmであり,テクスチャの深さは5µmである.球面上には,合計で26個のテクスチャを創成する.表2テクスチャ付与球面加工加工条件工具工作物主軸回転速度送り速度(X)ピックフィード球面半径球面深さテクスチャ深さ工具サーボ駆動パルス幅テクスチャピッチ(X,Y)0.8mm, 0.4mm切削液図■に加工結果を示す.図■ff■■は加工後の形状の光学顕微鏡による観察像である.光学顕微鏡ではテクスチャ部の横長の溝部が確認できるものの,曲面形状は直接は明確に観察できない.したがって加工面を干渉式形状測定機により評価した結果を図■ff■■に示す.測定結果より,中央部が凹状になった全体形状が明確に確認できると共に,その表面にテクスチャが創成されていることが確認できる.図■ff■■は計測結果の断面形状である.テクスチャは球面中心に対してオフセットして与えたため,この断面底部は100µmではないが,滑らかな曲面上にテクスチャが明瞭に創成されていることが観察できる.図■ff■■は各テクスチャ(計26個)の深さを評価した結果である.指令値の5µmに対して,これらの平均値は4.953µm,分散は0.141µmであった.特に深さの平均値は指令値の5µmに対して,0.05µm以下の誤差に抑制されており高精度な加工が実現されていることが分かる.これは,工具変位を直接測定可能な変位センサを組込み,変位フィードバックを構成することで,加工中の切削力による偏差および熱変形などを補償が可能となり,高精度な工具位置決めが実現されたことが理由と考えらえる.− 221 −

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