4.まとめ謝辞参考文献図■被加工材表面の初期性状の比較丸く,谷が鋭い形状であることを反映している.したがって脱スケール面は粗面ではあるが突起はなだらかであるといえる.また脱スケール時に生じたと思われるクラックも認められた.このような表面性状であるために無潤滑試験時に加熱ままの被加工材より摩擦係数が高くなる半面潤滑試験では潤滑剤が流動しやすい突起形状や酸化膜の脱落粉が細かいことが影響して摩擦係数の変化が小さくなったと考えられる.しごき型の摩擦試験機に一次スケールを取り除いたあと連続的に摩擦試験を行う装置を考案し,摺動面の直接観察と摩擦試験後の被加工材の表面観察を行うことで,熱間摩擦試験における酸化スケールと潤滑剤の関係を調べて以下の結論を得た.1)無潤滑試験,潤滑試験とも脱スケールによってしごき距離に伴う摩擦係数の変動が小さくなり,安定した変化を示した.2)無潤滑下の試験では脱スケールのほうが試験初期に高い摩擦係数を呈した.潤滑下の試験では脱スケールのほうが摩擦係数が小さく距離による変化が小さかった.3)上記特徴はスケールの性状に基づいていることが分かった.すなわち加熱ままのスケールは摺動によって断続的に大きく厚く破壊して摩擦抵抗や変動が大きくなる.しかし試験初期では表面粗さが小さいので無潤滑下の試験では摩擦係数が小さくなる.一方,脱スケール材は表面粗さが大きいために無潤滑下では摩擦が高くなるが,潤滑下では表面突起の形状が滑らかなために潤滑剤の性能が発揮され摩擦係数が小さくなった.またこの酸化膜は細かく破壊するので安定した摩擦を維持した.本研究は天田財団の研究助成金を得て実施することができました.深く感謝申し上げます.また供試潤滑剤を提供いただいた(株)■■■■■■■に御礼申し上げます.■)経済産業省大臣官房調査統計グループ:政府統計平成 ■年鉄鋼・非鉄金属・金属製品統計年報 )小豆島明,宇都宮裕;鉄と鋼■■■■■ ■ff ■■■■■■■■■■■■■■.− 218 −
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