((b)の□は図■の観察場所)図■摩擦試験結果に及ぼす被加工材形状の影響摩擦試験結果に及ぼす被加工材図■摩擦試験結果に及ぼす脱スケールの影響■・ 摩擦面の観察図■に摩擦試験後の被加工材表面の外観写真を示す.無潤滑でしごき加工した場合(図■ff■■),加熱ままの被加工材では,しごき距離■■■■あたりから擦り傷が発生するが,それほど大きな表面損傷は認められなかった.ただ,ここには大きさ ■■ほどの三角形の酸化膜の破片が存在したり,しごき加工の終端には同様の破片が数個堆積しており,比較的大きな破片がしごき加工によって生じたことがわかる.これに対して脱スケールした被加工材の摩擦試験では酸化皮膜が細かく残存する特徴が認められた.しごき加工の終端に細かく粉砕された酸化皮膜が堆積した.潤滑剤を用いた試験(図■ff■■)ではいずれの被加工材でも擦り傷は発生せず,滑らかな表面性状である.ただ,加熱ままの被加工材ではしごき加工前半で酸化皮膜が大きな単位で破壊されている様子が観察された.一方,脱スケールした被加工材ではしごき加工開始直後に酸化膜が潤滑剤と共存して存在する以外しごき加工の後半では認められなかった.脱スケールによって摩擦試験中に大きく破壊されるような酸化皮膜が除かれたことがわかる.潤滑剤を用いてしごき加工した被加工材の表面をレーザー顕微鏡で詳しく観察した結果を図■に示す.図■の赤い□の箇所,しごき開始距離■㎜の箇所である.ここは図■の摩擦曲線で脱スケールの違いが大きく出ている距離に相当する.図■においても観察された酸化皮膜の破壊形態の違いがよく表れている.すなわち加熱ままの被加工材表面には大きく破壊しはく離した酸化皮膜が重なって認められる.そのプロファイル測定からは基底部から175µ■と270µ■の段差があり,酸化膜が数層に分かれてはく離したことがわかる.一部の反対側が基底部まで達していることからこの膜厚が175µ■であることも分かる.脱スケールを行わない場合にはこのような酸化膜の破壊脱落片が摺動とともに生成,移動することで摩擦抵抗が増加して摩擦係数の増加や変動の多さに反映されたものと考えられる.図■しごき距離■㎜における摩擦面性状の違い図■摩擦試験後の被加工材表面− 216 −
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