助成研究成果報告書Vol.35
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3.実験成果 b3と顕著に小さい値を示した.ただし,bはバーガースベ 図5に各試料のSVとHVの関係を示す.ここで,全試料のHVは標準偏差の範囲内に分布しているため,結晶粒内の組織が応力緩和挙動に与える影響は全試料で同程度であると判断した. まず,応力緩和挙動初期を評価するためにtH = 0.2 sの応力緩和速度𝜎𝜎𝜎�.��を取得した.図6には一例として単結晶材における𝜎𝜎𝜎の時間変化を示している.各SVの𝜎𝜎𝜎�.��を図𝜎𝜎𝜎�.��は増加した.さらに,�𝑆𝑆� ≤ 10 mm-1/2では線形傾向を�𝑆𝑆�≤ 10 mm-1/2では466~843 b3であったが,ARB材は133 クトルの大きさである.𝜎𝜎𝜎�.��とV*の検討よりARB材は転位続いて,応力緩和の終着応力である内部応力𝜎𝜎�を評価した.各SVの𝜎𝜎�は式(3)に示すGLモデル13)を応力緩和試験 𝜎𝜎𝜎𝜎𝜎𝜎�+𝜎{𝑘𝑘(𝑚𝑚∗−1)(𝑡𝑡�+𝑎𝑎)}�𝜎��∗��𝜎 (3) 単結晶を除いたSV範囲で𝜎𝜎�はSVの増加に伴い増加した.単結晶の𝜎𝜎�が高いのは銅単結晶の引張方位<100>では多重持開始応力)-(𝜎�𝑆𝑆�)グラフの傾きと同等であった.また,7に示す.単結晶を除いたSV範囲では,SVの増加に伴い示したがARB材は線形傾向を下回った.転位が掃いた面積の指標となる活性化体積V*を各試料で算出したところ, 運動以外の要因によって応力が低下したと言え,粒界すべりの発生が線形傾向を下回った要因のひとつと考えられる. の結果にフィットすることで取得した. ここでkは,試験機系弾性定数Ea,幾何学因子φ,b,転位の易動度B,可動転位密度ρmを掛けた値である.m*は転位速度-応力指数,aは積分定数である.図8に示す通り,すべりにより加工硬化が大きい13)ためと考えられ,単結晶はSVよりも引張方位の影響が強いことが示唆された.さらに粗大粒材の範囲ではH-P則に沿い,その傾きは(保ARB材はH-P則を下回った.粒内の転位源が枯渇し,転位の堆積が抑制されたためと考えられる. 図5 粒界面積と硬さの関係 図6応力緩和速度𝜎𝜎𝜎の時間変化 図7�𝑆𝑆�と𝜎𝜎𝜎�.��との関係 図8 �𝑆𝑆�と𝜎𝜎�との関係 − 208 −

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