助成研究成果報告書Vol.35
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図3歯形側方押出し鍛造の金型構成図2側方押出し鍛造の金型構成とダイの溝形状(方向1/4断面)(s:軸方向ストローク,各図左:表面,右:断面)0.50.3zr0.3zrzrz3.側方押出し鍛造の結果および考察■■一方向あるいは繰返し両振り(振幅a=5°(/36))で回転させた.パンチ先端部の溝およびダイの溝に被加工材を塑性流動させ,形状拘束により被加工材にねじり付加を試みた.加工装置の最大負荷能力の都合上,被加工材にはA1070-H14アルミニウムを使用し,室温,無潤滑で押出しを行った.また金型にはSKH51高速度工具鋼(63HRC)を用いて,成形部表面を鏡面仕上げとした. ■■歯形側方押出し鍛造方法および実験条件図3に歯形側方押出し鍛造の金型構成およびダイの歯形形状を示す.被加工材は外径14.0mm,内径9.9mm,高さ12.0mmの円筒形状とした.上・下パンチは被加工材との接触部の断面を外径15.5mm,内径d0= 9.82mmの円筒形状とした.内径スリーブには大径9.8mm,小径7.5mm,歯数9枚(モジュール:1mm),コンテナには大径20.0mm,小径15.5mm,歯数18枚(モジュール:1mm)のインボリュート歯形を設け,歯車部品を模した.被加工材をコンテナと内径スリーブの間に挿入し,有限要素解析では上・下パンチをそれぞれ-z,z軸方向に0.05mm/sで同時に移動させた.実験では加工装置・金型の機構上,上パンチのみを-z軸方向に0.1mm/sで移動させた.一方,上・下パンチのz軸方向の移動と同時に,以下の2種類のねじりを付加した.(A)上・下パンチをz軸まわりにそれぞれ反対方向に回転させ,被加工材の上・下端面から周方向にねじり付加(以降,ねじり付加と記す).周方向にねじり付加(以降,断面内ねじり付加と記す).いずれの場合もねじり速度は0.5rpm(0.05rad/s)で繰返し両振り(a= 5~15°(/36~/12rad))とした.被加工材の歯部への塑性流動が開始する上・下パンチ合計ストロークがs= 2.0mmから金型を回転させた.(A)では上・下パンチ端面-被加工材端面を固着(溝付きパンチでのねじり付加を想定),(B)では被加工材と金型の歯部の形状拘束によ(a) 金型構成(B)コンテナ,内径スリーブをz軸まわりにそれぞれ反対方向に回転させ,被加工材の外・内径部から断面内で(b) ダイの溝形状って,ねじりを付加した.被加工材にはA1070-H14アルミニウム,金型にはSKH51高速度工具鋼(63HRC)を使用し,成形部表面を鏡面仕上げとした.加工実験では被加工材に鉱油(VG32)を塗布し,室温にて歯形押出し鍛造を行った.ただし,実験でのねじり付加は(B)のみ行った.■■■有限要素解析による塑性変形過程図4に押出し鍛造中の被加工材の塑性変形過程を示す.ねじりモーション付加の有無によらず,軸方向ストロークs= 0.8mmにおいて,パンチ先端部溝およびダイの溝部に塑性流動が開始された.その後,s= 4.8mmにおいてパンチ正六角形溝への充満がほぼ完了し,コンテナおよびダイの溝部への塑性流動が開始された.軸方向ストロークの進行とともに,被加工材内径部の縮小と溝部への押出しが行われ,s= 6.7mmにおいて底面近傍の内径部が閉そくし,捨て軸穴への塑性流動が開始された.以上の結果より,加工実験ではコンテナおよびダイの回転をs= 0.8mmから開始し,s= 6.7mmでの総回転角度が180°となるように設定した.またねじりモーション付加により,被加工材外径方向への塑性流動を促進することをねらう.r, r, ■■ トルク,軸方向荷重(加工実験)図5に側方押出し鍛造におけるトルクおよび軸方向荷重の測定結果を示す.工具回転開始(s= 約0.8mm)とともにトルクが上昇したため,形状拘束により被加工材にz軸まわりのねじりが付加されたと判断できる.また被加工(a) 全体図■■■■■ (b) rz断面図(加工部)(a) s= 0.8mm (b) s= 4.8mm (c) s= 6.7mm図4側方押出し鍛造における被加工材の塑性変形過程Extrusion PunchContainerWorkpieceR1DieRotationSleeve with gearUpper punchContainer with gearWorkpieceLower punchUpper punchSleeve with gearContainer with gearWorkpieceLower punch− 175 −

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