図3流動応力とZ因子の関係図2 ラメラ出発材の応力-ひずみ曲線(高温)図1 出発組織(a)ラメラ, (b)Bimodal, (c)等軸表13.結果および考察を行った.本研究ではPython-Scikitlearn (v.0.21.3)のライブラリを使用して機械学習を実施した.■■■■■実験結果■■■■■■■鍛造(圧縮)特性図2は代表的に図1(a)で示したラメラ出発組織を呈すTi-6246合金の高温圧縮変形過程における真応力-真ひずみ曲線をまとめている.実線は実験で得られた流動特性であり,プロットの応力値は摩擦-温度補正した結果(応力値)である.Ti合金は本質的に熱伝導率が低く,加工発熱が顕著で,それに基因して加工過程で“adiabatic shear band”が起き,極めて不均一な塑性変形挙動を呈す事が知られている3).そのため,精緻な塑性流動特性をえるために実験結果から摩擦および温度の補正をする必要がある.本研究ではLiらが報告している手法4)から補正を実施し,図2のプロットでの応力値がそれに対応する.温度補正については下記の(1)式から補正を実施している.ΔTが加工発熱分で,cは熱容量,ρは密度,またηeは熱効率である.補正後の応力値はいずれの出発組織においても低温‐高速変形域において実験結果とのギャップが大きい.これは加工発熱が顕著であったためであり,低温‐高速変形では“adiabatic shear band”の影響で軟化現象が顕著となった事が理解できる.この軟化現象において出発組織間で比較すると等軸形態にてより緩和されており,ラメラ組織にてより不均一変形を助長する事が示された.他方で,高温-低速変形域においては補正前後で応力値に変化はなく,また出発組織間においても大きな差異はない.ここで塑性挙動は定常変形を呈し,組織変化過程(動的復旧過程)として,動的回復(DRV)もしくは連続動的再結晶(CDRX)が支配的に起きている事を示唆している.いずれにせよ,この結果は熱活性化過程の影響が強い高温-低速変形域では塑性特性において出発での組織形態は影響しない事を示唆している.次に以下のSellarsおよびMcTegartが報告している高温塑性構成式(式(2))5)から変形の見掛けの活性化エネルギーQを導出して,出発組織間で比較した.ここで材料定数A1,α,応力指数nおよび活性化エネルギーQについては各出発組織での応力-ひずみ曲線から非線形回帰分析より最適化・導出した.表1にその結果をまとめている.見積もられたQ値は出発組織毎で,319.3 kJ/mol (ラメラ形態),370.8 kJ/mol (Bimodal形態),および452.6 kJ/mol (等軸形態)であった.これまでに報告されいている(α+β)型Ti合金での変形の活性化エネルギーは300~455.5 kJ/molの範囲にあり,本研究のTi-6246合金でのQもこの範囲にある.ラメラ形態を呈すTi-6Al-4V合金の高温塑性のQは455 kJ/molであり6),同じラメラ形態で比較するとTi-6246合金でより低いQ値を示している.格子拡散が促進される回復が支配的におきる変形では,Qは150 kJ/mol以下の低い値を呈すために,Ti-6246合金ではTi-6Al-4V合金と比較してβ安定化元素も多い影響もあり,高温塑性挙動で熱活性化過程の影響が強い事が分かる.(2)式での材料定数 (2)− 137 −
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