助成研究成果報告書Vol.35
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23 73 152 284 497 図6 加工後の表面の3Dトポグラフィ 図7マスキングフリー局所梨地加工実験 図4 供試材表面 図5 加工後の表面 Premachined surface 1 2 3 4 5 Work surface speed (m/min) Average surface roughness Ra(μm) 1.68 2.52 2.64 2.09 2.14 3.02 2.2 連れ回り工具による基礎実験 図2はナーリング加工用の切削工具ホルダに電着砥石(#400)を取り付けたものである.この工具を図3のように旋盤に取り付け,アルミ合金(#2000)の工作物に押し当て,工具がつれ回り状態を起こしトラバース速度成分が零になる状態を作った.すなわちナーリング加工と同様の加工形態を超砥粒ホイールで行うのである.この時の材料前加工面を図4に,加工後に得られた面を図5に示す.図4においては旋削仕上げによる加工条痕が明瞭に見ることができる.一方,図5では砥粒の圧痕によって旋削条痕がなくなっている.図6は得られた表面の3次元トポグラフィである.図から方向性のない凹凸面が得られており,加工された表面は梨地状テクスチャ面(梨地面)と言える.このことから,工具-工作物間の相対速度を零にして砥粒切れ刃のトラバース運動を生じさせないことで梨地面が得られることが明らかになった.表1は,異なる工作物の速度でどのような表面粗さRaが得られるかを調べたものである.工作物の速度が284m/min以下では工具の連れ回りが確認できたために梨地面形成が安定しており,表面粗さもほぼ等しい.しかし工作物速度が497m/minでは粗さが比較的よくない.これは工具の連れ回りが安定して生じておらず,工具-工作部間に砥粒の滑りが生じてしまいスクラッチが生じていたためであろうと考えられる. 表1 工作物回転速度と得られる梨地面の粗さ ランジ方向に運動エネルギーを与えて衝突させ,粒子を工具として工作物表面に押し込ませて塑性変形を誘起し無数の圧痕を形成させる.一方研削加工では円盤外周面に硬質粒子(工具)を固定させ,(b)のように工作物表面のトラバース方向(接線方向)に工作物をなぞるように高速移動させて表面を切削し光沢面を得ている.このような除去加工メカニズムを考慮すると,噴射加工のようなテクスチャリング面を研削加工工具で形成させせるためには,工具と工作物間の運動においてトラバース運動を生じさせずに(トラバース方向の速度成分が零にする)工作物表面に対して工具が垂直に押し込まれる運動(プランジ運動)をさせる工具運動制御が必要となる.そこで図2のような工具を試作しテクスチャリング面が形成可能かどうかを試行した. 図3 加工メカニズム実証実験の様子 − 132 −

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