助成研究成果報告書Vol.35
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■■■接合部の断面観察接合に成功した試験片に対し,その断面観察を行った結果をFig. 15に示す.マクロ試験の結果,接合前の突き合わせ面は確認されず,接合部では,攪拌により結晶粒が微細化していた.また,その近傍では,微細化までには至っていないが,結晶粒界が板厚に対してせん断方向に伸びており,鉛直方向に押しつぶされ,攪拌されていFig. 13Tensile test specimenFig. 14に引張試験の結果を示す.接合に成功した場合,初期荷重および回転数はいずれも高い場合に高強度が得Fig. 14Ultra tensile strength obtained by tensile test (b) joined region (fined grain by large stirring)(d)surrounding contact regionaroundtool flat tipFig. 15Cross sectional observation of joined specimen(a) uncontacted region with tool(c) joined region (small stirring)で接合に成功した.これは,一般の■■■と同様に回転数の上昇により摩擦入熱が増加し,攪拌が開始されやすくなるものと考えられる.予備検討では,Fig. 3の装置を他のNC加工機に取り付けて同様の予備試験をしたが,100%の再現性が得られていた.しかし,本報告の最終試行では少し再現性に乏しい結果となった.荷重をより精度良く図るために,Fig. 3のロードセルを水晶振動子式の剛性の高いものに換えた試験も行ったが,その時には荷重超過による欠落が多く発生し,再現性が低下したことから,装置の取付け剛性などに要因があると思われる.すなわち,凝着による急激な荷重増加に対し,低取付け剛性にて衝撃的な負荷を軽減する方が好ましいと考えられたことから,具体的には裏当て材に試験片を押し付けるための上側ジグを取り付けるボルトの締付けトルクをトルクレンチを使用して,一定にすることで安定的に加工ができるようになった.■■■接合部の引張試験接合強度を調べるため,接合に成功したものに対し,Fig. 13のような試験片を切り出して,引張試験を行った.られた.このことから,初期荷重と回転数が低い条件では,摩擦入熱の低下などで攪拌が不十分になり,接合強度が小さくなると考えられる.供試材の引張試験結果から撹拌直径が1.5mmとして肉厚1 mmと仮定したときの引張強さは約100Nであり,実際にはツールが押付け・攪拌されて薄くなっていることを加味すると,適切な条件で同様もしくはそれ以上の接合強度が得られていると考えている.− 129 −

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