助成研究成果報告書Vol.34
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Fig. 1. Experimentalsetup1.研究の目的と背景 .多軸鍛造試験装置の設計製作Fig.1に設計製作した多軸鍛造試験装置の概要図を示す.Fig.2には実験装置の近影を示す.試験装置主要部を万能試験機に組込み多軸鍛造を行う.万能試験機への熱の放射を極キーワード:軽金属,多軸鍛造,機械的特性,温熱間加工近年,地球環境の維持のために二酸化炭素の排出削減やエネルギー消費の削減などが緊急の課題となっており,軽量材料としてアルミニウム合金,マグネシウム合金,チタン合金などの適用範囲が広がっている.一方,これらの成形加工においては課題も多く,これらの解決が求められている.アルミニウム合金の中では,■■と■■を含む■■■■系アルミニウム合金は高い強度を有する.このため,自動車,航空機,船舶などの輸送機械製造業では,構造材として利用が望まれている.しかしながら,この合金は室温での成形性は低く難加工材とされている■したがって高温域での成形が必要となる■■■■■系アルミニウム合金の使用を拡大するためには,高温域での変形特性の把握が急がれるが,これらに関する報告は少ない■■■■■.また,マグネシウム合金も,冷間加工性が悪いため,大きな変形を与えるためには温熱間域での加工が必要となり,高温での変形特性の把握が重要となる.このようなことを踏まえ,本研究では,アルミニウム合金とマグネシウム合金を対象として,これらの温熱間多軸鍛造試験を行い,課題解決に有用となる温熱間域における変形特性と機械的特性の基礎的知見を得ることを目的とする.力抑えるため水冷可能な流路を備えた冷却プレートを設置し,その上に断熱材2枚を重ねる.さらに,その上部に,カートリッジヒーターを内蔵した金型加熱用の加熱プレートを設置する.金型は位置決めプレートによって位置決めを行い固定する.金型の加熱温度は,温度制御ユニットによって所定温度に制御される.試験片は金型内でほぼ均一に加熱されるので,所定温度での多軸鍛造試験が可能である.角柱ポンチ上部に熱を遮断するための水流路を設け,万能試験機上部への熱の流れを遮断するようにしている.試験片をFig.1の正方形横断面を有する試験片設置部に挿入し,角柱ポンチによって圧縮を行う.圧縮が終了するごとに試験片を取り出し試験片を90度回転し,再設置し圧縮を繰り返す.圧縮を行った際の荷重はクロスヘッドに取り付けられたロードセルによって計測し,圧縮ストロークはクロスヘッドの移動量として計測する.これらの計測値は専用のパーソナルコンピュータに取込まれる.試験中の安全確保のため,装置前面および側面には熊本大学大学院先端科学研究部(平成 ■年度一般研究開発助成■■■ ■■■■ ■)教授丸茂康男■.端面拘束圧縮試験アクリルプレートを設置した.加工後の試験片は,専用ハンドプレスで金型から取り出す.多軸鍛造試験において使用する試験材料の機械的特性を調べるために端面拘束圧縮試験5), 6)を行った.試験片寸法は,直径15mm,高さ22.5mmとし,直径と高さの比が2:3になるようにした.試験片は,所定の温度の電気炉に20分間入れて加熱し,すぐに圧縮試験を行った.加工温度は300°C,350°C,400°C,450°Cの4つの温度で行い,ひずみ速度一定条件の下,試験片高さの50%圧縮である11.25mmまで圧縮した.Fig.3に平均相当応力-平均相当ひずみ線図を示す.この線図をもとにして,各温度における等温変形抵抗曲線を求めた.Fig. 2. Photograph of main part of setup− 45 −ThermalShieldHeating PlateCooling PlateShieldPunchDie難加工軽金属の多軸鍛造による組織制御と変形特性向上

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