1) D. Bartkowski, A. Bartkowska, Int. J. Refract. Met. Hard 2) B. Kieback, A. Neubrand, H. Riedel, Mater. Sci. Eng. A, 3) T. Kunimine, R. Miyazaki, Y. Yamashita, Y. Funada, Y. Sato, M. Tsukamoto, Mater. Sci. Forum, 941 (2018) 1645–1650. 4) Y. Yamashita, Y. Funada, T. Kunimine, Y. Sato, M. Tsukamoto, Mater. Sci. Forum, 1016 (2021) 1676–1681. 5) 小泉雄一郎, 千葉晶彦, 野村直之, 中野貴由, まてりあ, 56 (2017) 686–690. 6) K. Asano, M. Tsukamoto, Y. Sechi, Y. Sato, S.-I. Masuno, R. Higashino, T. Hara, M. Sengoku, M. Yoshida, Opt. Laser Technol., 107 (2018) 291–296. 7) M. Renderos, F. Girot, A. Lamikiz, A. Torregaray, N. 8) T. Kunimine, R. Miyazaki, Y. Yamashita, Y. Funada, Sci. 9) C.H. Allibert, Int. J. Refract. Met. Hard Mater., 19 (2001) 場合で約980 oC,またΔfが0.5 mmの場合で約2050 oCとなった.なお計算に使用した種々の上記パラメータの値に関しては,参考文献8を参照されたい.Coの融点は1495 oCであるから,Δfが0 mmの場合ではWC-12wt.%Co造粒粉はCoボンド材が溶融することなく溶融池に投入されたと判断される.一方Δfが0.5 mmの場合では,WC-12wt.%Co造粒粉のCoボンド材はマルチレーザ集光部を通過中に溶融され,溶射のように基材上に造形されたと判断される.実際,図6(b)の2層目ではWC微粒子が均一分散された微細組織が得られたとともに,また1層目と2層目の層境界は平坦になっており,溶融池を形成した様子が見られなかった.さらにEDX分析の結果,基材元素の混入も低減できることが明らかにされている8).以上より,WC-12wt.%Co造粒粉中のCoボンド材が溶融する最適なレーザ加工条件を選択することで,微細なWC微粒子が均一分散された微細組織を有する単位造形層を形成できることが明らかにされた. 5.結論 本研究課題では,レーザ指向性エネルギー堆積法(LDED)とセラミックス微粒子を金属ボンド材で造粒焼結した造粒粉を用いて,単位造形層厚さよりも微細なセラミックス微粒子が均一分散された金属基複合材料の造形層を得るための加工方法を検討した.マルチレーザ式LDED装置のレーザ集光位置を基材上方に設定し,造粒粉中の金属ボンド材が溶融する最適なレーザ加工条件を選 択することで,微細なセラミックス微粒子が均一分散された組織を有する単位造形層の形成を実現した. 本研究は公益財団法人天田財団2018年度奨励研究助成(若手研究者)(AF-2018237-C2)によって実施された.ここに謝意を表する. 10) H. Gedda, A. Kaplan, J. Powell, Metall. Mater. Trans. B, Mater., 64 (2017) 20–26. 362 (2003) 81–105. Saintier, Phys. Procedia, 83 (2016) 769–777. Rep., 10 (2020) 8975, 1–11. 53–61. 36B (2005) 683–689. 謝 辞 参考文献 − 275 −
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