助成研究成果報告書Vol.34
259/332

キーワード:接合,セラミックス,レーザー加熱 2.研究方法 ■ ・■■前駆体の緻密化に資する有機成分の開発■・ 融解ではなく焼結の場合、局所的な加熱では緻密化が困難であるとともに、靭性に乏しい材料にとって・ 共焼結等の場合と異なり基板界面での熱歪が過大に耐環境性向上に向けたセラミックスコーティング技術と合わせて、新たに耐熱性及び機械強度に優れた金属■金属または金属■セラミックスの導電性・絶縁性異種材料間接合技術が求められており、セラミックス材料の接着部材適応が望ましいと考えられる。しかしながら、高い焼結温度を必要とし靭性に乏しいセラミックス材料の部材化プロセス開発においては、他部材とのプロセス温度差や熱膨張率差が大きな課題となり、材料選択やデバイス形状の自由度が著しく小さいため、従来の焼結プロセスでは異種材料間接着にセラミックス材料を用いることが困難である。■■本研究では、新たなセラミックス材料の局所焼結プロセスとしてレーザー加熱プロセスに着目し、セラミックス材料の接着部材適応の実現を検討することとした。融解が許容される金属材料を中心に■■造形や加工プロセスとして目覚ましい発展を遂げたレーザー加熱プロセスは、レーザー照射部のみを加熱可能であり、照射時間やエネルギーにより熱拡散を制御可能であることから、原理的にはセラミックス材料と異種材料のプロセス温度差に対する課題を解決できる可能性を有している。しかしながら、これまでセラミックス材料に対してレーザー加熱プロセスは、単金属元素酸化物や独立した粉体といった限られた条件において適応された報告が多く、決して自由度の高いプロセスであるとは言えない。特に、機能性材料が多く属する多元系酸化物や基板等と界面を有する場合においては、下記に示す3つの原因によってレーザー加熱プロセスの適用が困難であると考えられる。■大きな温度勾配を伴う局所加熱は破損の原因となる■・ セラミックス材料にはレーザー光を吸収せず加熱できない材料が多く、多元系酸化物では融解や焼結が進行する前に一部が分解温度に達する■なり化学的・物理的接着が脆弱になる■■そこで本研究では、セラミックス材料を接着部材として用いたレーザー局所加熱による導電性・絶縁性異種材料間接合技術の開発と定めた最終目的の達成に不可欠な課題1.研究の目的と背景 ■近年の自動車産業や燃料電池産業において、金属部材の産業技術総合研究所■極限機能材料研究部門■( ■■■年度■奨励研究助成(若手研究者)■■■■ ■■■ ■ ■■ ) 主任研究員■鶴田■彰宏■の解決及びセラミックス材料のレーザー加熱プロセスの発展に資する以下に示す3つの要素技術の確立と学術的な解析を目的とし、研究を実施した。■■■ 緻密な焼結前躯体の実現に向けた粒子分散ペーストの最適化と塗布・乾燥技術の開発■ ■ 導電性(多元系酸化物)材料・絶縁性(無色)材料に適したレーザー光吸収体の開発■■■ 接着対象部材を含めた熱解析と接合界面の材料及び機械的解析■■セラミックス材料を接着部材として適応する場合、一般的な有機系または化学系の接着剤と同様、被接着部材への塗布が容易な高粘度のペースト状であることが望ましい。そこで本研究では、セラミックス粒子が有機溶媒(以下、ビヒクルと呼ぶ)中に分散したセラミックスペーストを塗布した後、レーザー加熱前に乾燥・脱脂させる過程において、粒子が緻密化し空間に対するセラミックス粒子密度が高くなるようなビヒクルの開発を実施した。■■ペーストの緻密化に対する性能の評価は、塗布後の乾燥状態におけるセラミックス密度計測によって実施し、正確な密度計測を実施するために、ペーストはスクリーン印刷法を用いてアルミナ基板上に■■×■■■■■のパターンで印刷を行った。本報告内では、知的財産権の都合により開発したビヒクルを「開発品」と呼称し、成分の詳細に関しては割愛させていただく。また、開発品の性状はスクリーン印刷によって形成した乾燥膜の密度の他に、粘弾性(レオロジー)によっても評価し、粒子分散ペースト用ビヒクルとして市販されている日新化成株式会社製の■■ビヒクル(主成分:テルピネオール、エチルセルロース)と比較した。■■ペーストの乾燥時にセラミックス粒子密度が緻密化するためのビヒクル設計指針としては、主に乾燥速度の制御性に着目し、室温大気中で乾燥が進行する市販ビヒクルに対し、開発品では高沸点かつ低蒸気圧な有機溶媒を採用し、任意の乾燥温度プロファイルで乾燥を進めることを可能にした。市販品及び開発品の乾燥には、それぞれ異なる温度プロファイルを適用したが、最終到達温度は共に ■■■℃− 257 −レーザー局所加熱による異種材料間接合技術の開発 セラミックス材料を接着部材として用いた

元のページ  ../index.html#259

このブックを見る