助成研究成果報告書Vol.34
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X線回折結果 図10 図12 図11 3・2 温間での成形結果 続いて300℃の温間で成形した試験片の外観写真を図11に示す.固化には成功したが,金型に張り付いてしまい一枚の薄板材料として取り出すのが困難であった.これは,温度を上げたことによって金型と粉末との濡れ性が向上したためだと考えられる.一方で,金型に張り付いてしまった試験片の成形性自体は向上しているように見受けられた.従って,温間で成形をすることで試験片の成形性が向上することが明らかになった. 更なる性能向上のためには,より高い温度で制御しつつ金型への張り付きを減らす必要がある.試験片の張り付きを防ぐためには金型の一部に離型剤を塗布することが考えられる.また,現状の装置では300℃が温度の上限だが, 装置や治具の耐熱性や保温性を向上させることで,より高い温度での成形が可能になると考えられる. 3・3 サイズ制御の検討 最後に,試験片のサイズ制御を試みた.充填する際の粉末量を減らすことで,薄い試験片の作製を試みた.これまでの実験では目標形状を40 × 10 × 0.25 mm3としていたが,使用する粉末量を減らすことで厚さの目標値を45 μmとして成形した.図12に目標厚さ45 μmの試験片外販写真を示す.一枚の大きな薄板形状には成形できなかったが,5.0 × 5.0 mm2程度の大きさの断片として試験片を得ることが出来た.また,図12(b)に示すように透明性を発現させるほどに薄くはできなかったが材料表面にはこれまでには見られなかった光沢が見られ,成形条件を精査することで透明性を高められる可能性が示唆された. 断ひずみを付与することで結晶がせん断方向に配向することが示された.したがって,せん断距離などの成形条件を変化させることでZnO試験片の結晶性,特に結晶配向性を制御し,試験片の透明度を向上できる可能性が示唆された. これらの結果から,先に示した第一の目標である「ZnO粉末の固化成形」は達成できたと言える.また,導電性に関しても良い傾向が得られた.一方で透明性に関しては十分ではないと思われるため,温間での成形を試みた. 温間圧縮せん断試験片外観写真 (a) 移動板 (b) 固定板 目標厚さ45 μm試験片外観写真 (a) 上面図 (b) 斜めから撮影した外観写真 − 243 −

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