助成研究成果報告書Vol.34
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の向上は,前述したように単軸圧粉体と圧縮せん断試験片図8に試験片の体積抵抗率の測定結果を示す.圧粉体の体積抵抗率は2.8 Ωmだが,圧縮せん断を行うことで1.5 Ωmにまで低下する.即ち導電率が圧縮せん断を行うことで向上することが明らかになった.これは,圧縮せん図9(a),図9(b)に圧粉体試験片と圧縮せん断試験片の断面TEM像をそれぞれ示す.単軸圧粉体では粒子の一部は接合しているが,大部分では粒子の境界が確認できる.圧 図7 図8 図10にX線回折結果を示す.ZnOの結晶構造は六方最密構造であるため,すべり面は(0001)面,即ち図5では(002)面に対応する.圧粉体試験片に比べ圧縮せん断試験片ではこのすべり面のピーク強度が強く出ていることから,せん インデンテーション硬さ試験結果 の,一枚の薄板形状に成形できたサイズに差異があったこととも一致する. 断加工による粉末粒子の接合や結晶性の変化が影響していると考えられる. 縮せん断試験片では逆にほとんどの粒子が接合している様子が確認できる.図9(c)に,圧縮せん断試験片の粉末粒子界面の拡大像を示す.粉末粒子が強固に接合している様子が確認できる.このように圧縮せん断プロセスにより粉末粒子が接合するため,圧縮せん断試験片は高い強度と導電率を示したと思われる. 試験片の体積抵抗率 (c) (a) (b) 単軸圧粉体 圧縮せん断試験片 圧縮せん断試験片における粉末粒子接合界面 図9 試験片の断面TEM像 − 242 −

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