図11 試験速度0.01 mm.s-1における各種温度条件の 図12 試験速度0.1 mm.s-1における各種温度条件の 図13 試験速度1.0 mm.s-1における各種温度条件の 図10 試験温度200℃における種々の試験速度での称応⼒-公称ひずみ曲線 3・2 引込み曲げ試験結果 図図1111 から図図1133に試験終了(スプリングバック)後の試験片形状が試験温度によってどのように異なるかを示している.図図1144から図図1177は,試験温度ごとに,スプリングバックに及ぼす試験片引込み速度の影響を示したものである.図図1188および図図1199は,それぞれスプリングバック後の残留曲率に及ぼす温度と引抜き速度の影響をまとめたものである. これらの結果より,温度が高いほどスプリングバックが小さくなっており,温度200℃,引抜き速度0.01mm.s-1の実験ではスプリングバックがほとんどなくなっていることがわかる.これは単軸引張試験の結果からもわかる通り,材料の流動応力が温度上昇とともに低下したためであると考えられる.スプリングバックの駆動力となる変形後の応力(厳密には曲げモーメント)はおおむね変形抵抗に比例すると考えられ,変形抵抗の低下に伴ってスプリングバックは減少する.しかし,単軸引張り試験や繰返し引張り圧縮試験における変形抵抗レベルからは200℃においてスプリングバックがほとんどなくなる現象は説明できない.というのは,200℃における変形抵抗は室温に比べてもせいぜい1/4程度であるが,スプリングバック後の残留曲率はそれよりもはるかに小さくなっているからである.この現象は,高温変形における動的回復による応力緩和によりスプリングバックの駆動力となる曲げモーメントの値が大きく低下したためと考えられる.単軸引張りや繰返し引張り圧縮試験でも温度が高いほど変形抵抗の速度依存性が大きくなっているが,これは高温におけるクリープ・応力緩和が大きいことを示唆している.スプリングバックに及ぼす変形速度(引抜き速度)の影響は温度が高くなるほど顕著となっているのもこのことと対応している. 謝 辞 図9 試験速度0.35 mm.s-1における種々の温度での公称試験後の試験⽚形状 試験後の試験⽚形状 試験後の試験⽚形状 応⼒-公称ひずみ曲線 − 237 −
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