助成研究成果報告書Vol.34
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図5 LA143熱処理材のWAXS解析結果3) 3.2. Mg/Al複合材の特性 図6にMg/Al接合界面近傍でのFE-SEM像およびEDS分析結果を示す。接合面には目立ったボイド等は観察されず、良好な接合が達成されていると考えられる。またEDS図7 Mg/Al複合材における接合界面近傍でのVickers硬度分布 図6 Mg/Al複合材における接合界面近傍での(上) FE-SEM像および(下) EDS解析結果 図7にMg/Al複合材におけるVickers硬度の位置依存性を示す。x = 0は接合界面位置を意味し、x < 0はA1050が、x > 0はLA143が存在する位置に対応する。接合界面を境に硬度の大きな傾斜が確認された。また、圧子圧入時ノレベルの周期構造を有する析出相に起因していると結論される。よって、加工熱処理を施したLA143合金は非常に優れた強度・軽量性・加工性を有しており、Mg/Al 複合材の原料として適していると言える。 分析から界面近傍にも元素の偏析や析出は確認されなかった。 における接合界面の剥離は生じなかった。したがって、本手法により特性の異なる異種金属が良好に接合されていると言える。 図8にLA143、A1050、およびMg/Al複合材を用いた典型的な引張試験結果を示す。この図における試料は全て50%チャネルダイ内圧縮後のものである。Mg/Al複合材の強度はLA143およびA1050の中間程度であり、両者の厚みが同程度であることを考えれば、初めにA1050が塑性変形した後にLA143合金の塑性変形が開始したと考えられる。またMg/Al複合材は変形中に急激な見かけ応力の低下が生じ、その後比較的低い見かけの応力で変形が進行した。これは延性が比較的悪いLA143の破壊に起因しているものであり、LA143の破壊後はA1050のみが変形していることに対応する。複合材の降伏応力は汎用Mg合金と同程度であり、比較的良好な強度特性を有していると言える。 図9にLA143、A1050、およびMg/Al複合材を用いた腐食試験の結果を示す。この図における試料は全て50%チャネルダイ内圧縮後のものである。LA143では気泡の発生を伴う急激な腐食が生じた。その一方で、A1050およびMg/Al複合材では腐食液に浸漬後も重量変化が生じず、良好な耐食性を示していた。またMg/Al複合材における腐食速度は初期のA1050の厚みを0.5 mmにしても変化しなかった。したがって、MgとAlの厚さを検討することで更に優れたレベルで力学特性と耐食性を両立するMg/Al複合材の開発が可能であると言える。 − 217 −

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