助成研究成果報告書Vol.34
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3.実験結果 3・1 表面ナノ構造作製結果 作製したOT構造,MT構造のFE-SEMによる観察結果を図4,5にそれぞれ示す.図4(a)から,OT構造は全体的に均一な表面ナノ構造となっていることが確認できる.こ 3・2 引張せん断試験結果 引張せん断試験結果を図6に示す.なお,OT構造にシランカップリング処理を施した後に接合した試験片をSi-OT,MT構造にシランカップリング処理を施さずに接合した試験片と施した後に接合した試験片をMT,Si-MT,圧延まま材にシランカップリング処理を施さずに接合した試験片と施した後に接合した試験片をAR,Si-ARとそれぞれ呼称する. 引張せん断試験結果から,各試験片の接合強度の平均値は,MTは15.3MPa,Si-ARは17.3MPa,Si-OTは22.8MPa,Si-MTは24.4MPaとなった.なお,ARについては,引張せん断試験を行う前に破断したため0MPaとした.シランカップリング処理を施していない試験片について接合強度を比較すると,圧延まま材を用いて作製したARの接合強度よりも表面ナノ構造を有するアルミニウム合金板を用いて作製したMTの接合強度の方が高くなっていることが確認できた.また,シランカップリング処理を施して1μm れは,一段階目の陽極酸化処理・エッチング処理で表面に凹凸構造が形成され,二段階目の陽極酸化処理においてその凹凸を起点として表面ナノ構造が形成されていったためだと考えられる.また,図4(b)からその形状がスパイク状となっていることが確認できた.図5(a)から,MT構造は孔径が約1μmのポーラス構造となっていることが確認できた.また,図5(b)から,孔径約1μmのポーラスの内部にさらに孔径約0.2μm,0.1μm程度の2種類のポーラスが形成されていることが確認できた.これは,陽極酸化処理時の印加電圧を下げるにつれて,形成するポーラス構造の孔間隔が小さくなったためだと考えられる. Si-OTとSi-MTについて比較すると,Si-OTと比較してSi-MTの方が接合強度の最大値が高いことが確認できた.5μm 1μm (a) Low magnification. (b) High Magnification. Fig. 5 MT structure observed by FE-SEM. (a) Side view. Fig. 3 Schematic of hemisphere model. (a) Low magnification. (b) High Magnification. Fig. 4 OT structure observed by FE-SEM. (b) Top view 作製した試験片について接合強度を比較すると,圧延まま材を用いて作製したSi-ARの接合強度よりも表面ナノ構造を有するアルミニウム合金板を用いて作製したSi-OT及びSi-MTの接合強度の方が高くなっていることが確認できた. 5μm − 211 −

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