助成研究成果報告書Vol.34
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Crack 図8 管断面の様子(AA1070) 図10 拡管型抽伸加工における成形不良 (c)の不良が生じなかった成形品に対して,寸法測定を行い,減肉率γやオーバーシュートδを求めた.なお,δは以下の式より求めた. 表4に本調査における加工条件を示す.半角αおよび外径Dpが異なる様々なプラグを用いて実験を行った.図10に本実験で見られた成形不良の代表例を示す.図10 (a)~ ここで,dおよびtは成形品の外径および肉厚,depはプラグ径である.δが小さいほど,内径の寸法精度が高いとして評価した.さらに,成形品の強度を評価するため,引張試験を行った. 管 図9 プロトタイプ機を用いた実験 表4 加工条件 管 3・2 プラグ半角αが成形可否に及ぼす影響 表5に,成形可否を示す.プラグ半角αが大きくなるほど,成形可能な拡管率κは上昇し,α=36°のときに,不良なく成形可能な最大拡管率κmax=0.38に達した.一方で, α=48°になると,プラグのテーパ長さが大幅に短くなるため,加工時に偏心が生じやすくなり,κ=0.13では図10(a)のように中心軸がずれた形状に成形された.また,α=48,κ=0.23では,図10(c)に示すように,軸方向の割れが生じ,成形不可であった. 3・3 プラグ半角αが抽伸荷重に及ぼす影響 図11に,拡管率κとプラグ半角αが抽伸荷重Pに及ぼす影響を示す.κおよびαが大きくなるにともなって,Pも上昇する傾向を示した. 特に,α=36°および48°にて 偏肉率λに関しては,図7 (b) に示すように,拡管率κ=0~0.23の範囲において,大きな変化が見られなかった.一方,AA1070の場合,κ=0.31の場合にλが急激に増加した.これは,図8 (b) に示すように,局所的な薄肉化が生じたためである.したがって,偏肉の少ない管を成形するためには,局所的な薄肉化が生じない程度の拡管率κに設定する必要がある. 3.プロトタイプ機を用いた拡管型抽伸実験 3・1 実験条件 口広げおよび抽伸を一貫して行うことができるプロトタイプ機を作製し,図9に示すように,長尺な管を用いた加工実験を行った.プラグ半角αは拡管限界に大きく影響を及ぼす可能性がFEM解析により明らかになっている4).そこで,プラグ半角αが最大拡管率κmaxや減肉率γに及ぼす影響を系統的に調査した. チャック部材料 初期外径 d0 / mm 初期肉厚 t0 / mm 初期長さ l0 / mm 半角 α / ° 平行部長さBp / mm 外径 Dp /mm (拡管率 κ) プラグ 潤滑 抽伸方向加工部(a) 中心軸のずれ(b) 円周方向割れCrack(c) : 軸方向割れ(d)端部割れδ=(d-2t-dep)/2 (a) κ=0.15(b) κ=0.31Local thinningSTKM13C 30 2 600 12, 24, 36, 48 15 30, 32, 34, 36, 38 (0.15, 0.23, 0.31, 0.37, 0.46) カストル油 (S-846M) Drawing direction10 mmDrawing directionDrawing directionDrawing directionPlugTubeChackpart(4) − 176 −

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