助成研究成果報告書Vol.34
170/332

,,,,,,,,, キーワード:レーザー,干渉パターン,光渦,カイラル構造 異点を中心に円環状の光強度分布と螺旋状の波面を持ち(図1)、これに由来する軌道角運動量を持つ。光渦の特異点を利用した超解像STED(Stimulated Emission depletion)顕微鏡がノーベル化学賞を2014年に受賞し[1]、光渦の特殊な構造と性質が注目された。さらに、光渦の起動角運動量を利用した光通信における帯域幅増大[2] 、光渦加工によるカイラル構造形成[3–8]、計測技術[9]など、活発な研究領域を形成している。単独の光渦形成法は位相板や空間光変調器(Spatial Light Modulator: SLM)などで完成されているが、複数の光渦を形成する場合はSLMの領域制御などが必要になり、物理的な困難が伴う。ここでは、中田がこれまでに行ってきた干渉パターンの形成と制御法、2015年に中田が発見した周期配列した光渦の形成方法、及びその実証実験の結果を報告する。 図1(a)螺旋位相板を用いた単一光渦の形成の模式図、(b)光強度分布、(c)螺旋状波面の模式図 2.干渉パターン形成と制御法 2・1 干渉パターンのシミュレーション方法 干渉パラメータを用いた物質可能による様々な周期配列3次元ナノ構造やナノ開口の形成が行われてきた。例えば金属ナノドロップ[10,11]やナノウィスカー[12]の配列構造、スピン角運動量と併用した周期配列カイラル構造[13]、異常透過を持つ周期配列ナノ開口などであり、主にプラズモニクス分野を中心に基礎研究と応用研究が探索されてきた。一方、干渉するビームのパラメータによる干渉パターンの制御に関する研究を平行して進めてきた。ここで、4ビーム干渉と6ビーム干渉の模式図を図2に示す。干渉角は一定、方位角はΔ2π/(:ビームのナンバー)とした。 1.研究の目的と背景 「光渦」は電磁波の一形態である。光強度が0となる特大阪大学 レーザー科学研究所 (2018年度 一般研究開発助成 AF-2018212-B2) 准教授 中田 芳樹 図2 4ビームまたは6ビーム干渉の模式図 次に、0であるターゲット面、あるいはカメラの撮,,,,,,,,∝∑,,⋯はビームの電界強度、は波数、は入射角、はビームに加えられた位相差、 2⁄は角速度であ,,,,,,,,, cossincossinsincos は電界強度である。これらの2式を用い、λc⁄の時像面における干渉パターンをシミュレートする。この平面上の干渉パターンは次式で表される。 ······· (1) る。ここで、平面波は次式で表される。 ······· (2) 間を積分する事で干渉パターンが計算出来る。その一部を図3及び4に表す[14–16]。 − 168 −干渉パターンを用いた周期配列光渦の形成

元のページ  ../index.html#170

このブックを見る