助成研究成果報告書Vol.34
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_TRにおいても{101_げ圧縮応力の作用で{101_が{101 _結晶E試験片の場合と同様に,圧縮側で発生した{101 図30 TNおよびTRにおける中立面位置と引張歪の関係. 4.結言 純MgおよびMg-(0.07~0.25)at.%Y合金単結晶,およびMg(0.7-0.9)at%.Y合金多結晶圧延材の3点曲げ試験を行い,各結晶方位における曲げ変形挙動に対するイットリウムの影響を調査した.その結果を以下に示す. 4・1 Mg-Y単結晶の3点曲げ試験 _1. 中立軸が[112 そこで,試験片中央部の引張側において,約100個の結晶粒のうち,非底面すべりのすべり線が観察された結晶粒の数の割合をすべりの活動頻度として測定した結果を図28に示す.ε=12%において,純Mgでは40%以下の結晶粒でしか非底面すべりは活動していないが,Y添加に伴って活動頻度が増加し,0.9Yでは100%近い値になった.すなわち,Y添加により引張側の変形機構として非底面すべりが活発化したことが延性増加の原因であるといえる. 図28 (a)TNおよび(b)TRにおける非底面すべりの活動 頻度とY添加量の関係. ここで図22のTRでは,純Mgに対し,0.2YではεBは急激に増加し,その後はY添加に対し緩やかに増加している.この傾向は図28(b)の非底面すべり活動頻度の傾向と一致している.しかし図22に示したように,TNではεBは0.5Yまで急激に増加し,その後0.9Yでは減少している.この傾向は,図28(a)のTNの非底面すべり活動頻度の傾向とは異なる.この原因を調べるために,DIC法により曲げ変形中の中立面の位置を測定した結果を図29に示す.TNにおいて,純Mgでは中立面が引張側にあり,これは単双晶が引張側まで広がっていることを示す.この中立面位置は,Y添加により試験片の中心に移動するようになり,0.9Yでは一般的な3点曲げにおける中立面の変化の挙動を示した.これに対し図29(b)のTRでは,いずれの合金でも純Mgとほぼ同じになり,Y添加による中立面の移動は起こっていなかった. この結果から,TRとTNにおける曲げ延性の違いを考察した結果を図30に示す.まず,図30(a)に0.5YのTNとTRの中立面位置の模式図を示す.TRでは中立面がほぼ試 図29 (a)TNおよび(b)TRにおける曲げ歪と中立面位置 験片中心にあるのに対し,TNでは引張側に位置している.この場合,同じ曲げ歪において生じる引張歪は,図に示すようにTRの方が大きくなる.TNとTRの試験片長手方向は圧延方向であるため,引張応力に対しては同じ結晶方位関係となる.そこで,いずれも一定の引張歪に達すると破壊すると考えられる.したがって,破壊が生じる引張歪に達する曲げ歪はTNの方が大きくなるため,TNのεBが大きくなったといえる.しかし,0.9YのTNではεBが減少し,TNとTRのεBは同程度となった.これは図29(a)に示すように,TNでの中立面の位置が試験片中心に移動したため,図30(b)に示すように0.5Yの時より引張歪が大きくなり,TRと同程度になることを意味している.したがって0.9YではεBが減少しTRと同程度となったといえる._このTNにおける中立面移動の減少は,Y添加により{101双晶のCRSSが増加し,活動しにくくなったためである.違いにより,曲げ試験片中央部では,中央圧子の荷重と曲め,Y添加による中立面の変化が生じなかったといえる. 以上のようにY添加でMg圧延材の延性は向上するが,0.5Yまでは結晶方位による差が大きく異方性を示すことになる.しかし0.9Yになると延性が低下するが,結晶方位による差が少なくなり,等方的になった.これはY添加2}双晶のCRSSを増加させるため,双晶変形が活動しにくくなることが原因であるといえる. 2}面すべりによってGull-shape状に変形し,イットリウムを0.15at.%添加しても変形機構に変化はなかった.曲げ降伏応力は0.15at.%のイットリウムの添加によって上昇した.これは底面すべりのCRSS増加によるものである. 2}双晶は発生しているが,結晶方位の2}双晶発生が抑制されているた0],中立面が(0001)のB試験片では底2}− 112 −

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