助成研究成果報告書Vol.34
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_らに,0.9Yでは{101_図25 曲げ歪と圧縮側の{101 _図26 TNとTRにおける降伏時の{101 _ いずれの試験片とも降伏時には{1012}双晶と底面すべりが活動することがわかった.Minetaら9)は,Mgの底面_すべりおよび{101_側で{101_圧縮応力で生じる{101_図24 0.2Yにおける圧子直下の{1012}双晶の範囲の関係 2}双晶範囲の比較 ったために底面すべりが起こりやすくなったといえる.さ2}双晶がほとんど観察されず,ほぼ底面すべりのみであった.この傾向はTR試験片でも同様であった. 図23 TN試験片における降伏時の変形の様子 2}双晶のCRSSがY添加に伴い増加することを報告している.したがって,Mgの曲げにおけるσyが増加した理由は,これらの変形機構のCRSSがY添加で増加したためといえる. 図21に示したように,0.2Yおよび0.5Yにおいて結晶方位によるσyの違いがあった.そこで,0.2Yの中央圧子_2}双晶が観察された範囲を図24示す.TNでは付近で{101半円形上に分布していたが,TRでは圧子直下付近ではほとんど双晶が観察されず逆三角形上に分布していた.この圧縮側表面ににおける双晶発生範囲を測定した結果を図25に示す.測定値はばらつきがあるものの,発生範囲はεにほぼ比例して増加し,TNおよびRNに比べてTRおよびRTの方が広くなった.前回の報告1,2)で述べたように,TRおよびRTでは中央圧子による荷重負荷方向とhcpのc軸が平行になる結晶粒が多くなる.この負荷応力が,曲げとになる.そこで図26に示すように,圧子下部の双晶変形領域は,TRおよびRNでは試験片中央部ではほとんど変 2}双晶面のせん断力を打ち消すこ2}双晶の範囲の比較 形できないため,その分双晶領域をより広げることで曲げひずみを生じさせなければならなくなる.したがってTRおよびRNでは変形に高い応力が必要となりσyが高くなったといえる.ここで,0.9Yでは方位によるσyの差がな_2}双晶がほとんど起こらなくなくなるが,0.9Yでは{101り,いずれの試験片でも底面すべりおよび非底面すべりで変形するためにσyに差がなくなったといえる. 次にY添加により曲げ延性が増加した理由について示す.図27に純Mgおよび0.5YのTNおよびTRの曲げ試験後の変形の様子を示す.TNおよびTRは,純Mgでは圧縮2}双晶が生じているが,TRでは底面すべりも広い範囲で活動していた.これは,TRでは単結晶のB試験片と同様の方位をもつ結晶粒が多いからであり,曲げにより底面にせん断応力が作用するためである.これに対し0.5Yでは,引張側で一次錐面すべり,二次錐面すべりおよび柱面すべりといった非底面すべりの活動が見られた. 図27 純Mgおよび0.5YのTN,TRの曲げ変形の様子 − 111 −

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