_0],中立面が(11_もう一つの活動的な変形機構である{101 次にMg-(0.23,0.54,0.93)at.%Y合金(以下0.2Y,0.5Y, _極点図を図2に示す.いずれも{0001}<112 2.実験方法 純Mg(純度99.9%)および純Y(純度99%)のインゴットか1.研究の目的と背景 キーワード:結晶方位依存性,降伏応力,延性 近年の環境問題の観点から,各種輸送機器の軽量化のための構造材料として,軽量なマグネシウム(Mg)合金が注目されており,2000年頃から,ドイツ,韓国,中国を中心として世界各国で研究が行なわれている.日本でも従来の3倍の強度を持つ高強度耐熱性Mg合金や難燃性Mg合金の開発やその量産化研究が進められている.ここで,Mg合金を自動車等の構造部材や部品に加工する場合,曲げ加工性は重要な要素である.曲げでは,同時に引張と圧縮の応力が生じる.特にMgはhcp構造であるために,fccやbcc構造の金属と比べると変形挙動が大きく異なる.すなわち,Mgの主要な変形機構である底面すべりは,底面に垂直もしくは平行な応力が作用する場合では活動できない.また垂直な引張では容易であるが,逆に圧縮では活動しない.このようなことから,Mgの曲げ変形に強い結晶方位依存性が生じると考えられる.そこで本申請者は,純Mg単結晶および多結晶圧延材の3点および4点曲げ変形挙動の調査を行った.その結果,単結晶における結晶方位ごとの変形機構を明らかにした.また,多結晶圧延材の曲げ変形においても,単結晶に類似した結晶方位依存性を示し,曲げ変形において,中立面が曲げの外側(引張側)に大きく移動する特異な挙動を明らかにした1,2). 通常Mgは,機械的特性向上のために合金として用いられている.しかしながら,添加元素と得られる機械的性質の関係は未だ十分にわかっていない.近年,Mg合金の室温での延性の改善に希土類元素の添加が有効であるとされ,イットリウム(Y)の添加による研究等がなされている.しかし,これが曲げ変形特性の向上につながるかどうかの研究は行われていない.そこで本研究では,Yを添加した単結晶および多結晶圧延材を用いて曲げ試験を行い,Mgの曲げ変形挙動に対する合金元素の影響と,その特性向上の機構を明らかにすることを目的とした. ら,高周波誘導加熱真空炉を用いてMg-Y合金インゴットを鋳造した.この合金から,高純度黒鉛るつぼを用いて,ブリッジマン炉によりMg-Y合金単結晶を作製した.組成はMg-(0.07,0.15,0.25)at.%Y(以下0.07Y,0.15Y,0.25Y)とした.この単結晶から,約3×3×25mm3の角柱試験片を作製した.試験片作製後,Arガス雰囲気中で熱サイクル焼鈍(673-723K,21.6ks×8回)を行った.図1に本研究で用いた試験片の結晶方位を示す.前回の結果1,2)と比較し_0],中立面が(0001)である試やすくするため,中立軸が[112_00)で験片をB試験片とし,中立軸が[112ある試験片をE試験片とした. 0.9Y)を鋳造後,623Kで熱間圧延し,773Kで680〜980s熱処理を行い,粒径約50μmの圧延材を作製した.また,比較として純Mgも同様に圧延し,673Kで640s熱処理し,同様な粒径をもつ圧延材を得た.作製した圧延材の(0002)を持っているが,Y添加により集合組織の強度は減少していることがわかった.ただし,Y添加量の違いによる強度の違いはほとんどなかった. この圧延材より図3に示す試験片を作製した.RD,ND,TDはそれぞれ圧延方向,圧延面垂直方向,幅方向である.ここで,中立面が圧延面に平行なものをRTおよびTR試験片,図1 単結晶試験片の結晶方位 図2 Mg-Y合金圧延材の(0002)極点図 熊本大学 先進マグネシウム国際研究センター (2018年度 一般研究開発助成 AF-2018016-B2) 2}双晶は,底面に教授 安藤 新二 0>底面集合組織− 106 −マグネシウム合金の曲げ延性向上に対する合金元素の影響の解明
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