DDeeaadd wweeiigghhtt キーワード:硬質皮膜,熱軟化,温・熱間鍛造 温・熱間鍛造品の多品種少量生産,高精度化,高精密化,複雑形状化を可能(ニアネットシェイプもしくはネットシェイプ)にするために,温・熱間鍛造金型にかかる熱負荷や変形抵抗負荷等が大きくなってきており,最終的には型寿命改善や向上が重要となっている.型寿命を改善そして向上させるための1方策として,冷間型は型表面にPVD(物理蒸着),CVD(化学蒸着),温・熱間型はプラズマ窒化,軟窒化(窒化+浸炭),等の硬質被膜処理を施すのが主流となっている.しかしながら,硬質皮膜の厚さや皮膜材と母材との組み合わせ方によっては型表面に割れが発生したり,硬質皮膜が型母材から剥離する等,却って型の塑性変形が大きくなったり,劣化を助長したりする場合もあり,最適な皮膜条件を把握する必要がある. 本研究では,第一に,マトリックスハイスの一種であるDRM1(大同特殊鋼製)を用いて,モデル鍛造試験機による温・熱間鍛造熱負荷試験を行い,鍛造中の型と鍛造材料の温度履歴情報を把握することである1)~7). 温・熱間鍛造中の型および鍛造材料の温度履歴を基にして,型の熱軟化を評価(主に硬度)することができれば,型寿命予測あるいは改善・向上が実現可能である.これらの実験結果は硬質皮膜の最適条件に関する情報を蓄積するためのシミュレーション温度解析や変形解析等に重要となる. 第二に,後方(間接)押出し型モデルを想定し,有限要素法(FEM)を適用して準定常温度解析を行う.また,その際に,解析モデルにはイオン窒化皮膜相当の硬質皮膜を施した後方押出し型を想定し,鍛造材料初期温度,型と被加工材料との接触熱コンダクタンス(接触熱抵抗の逆数),および接触時の(強制)冷却熱伝達係数,型と被加工材料界面の摩擦せん断係数,型コーナ半径および型コーナ部の傾斜角などの各種鍛造パラメータを変化させた場合のパンチの温度分布,最高温度等について評価を行い,型寿命を延長させるために最適な鍛造条件を導き出すことも試みる. 2.モデル鍛造実験方法 図1はモデル鍛造型熱劣化試験機の概略図である.この装置では,カム機構③によってアーム②が上下動し,アーム端末下のホルダに取り付けられた型材試験片①と温度制御装置によって設定温度に表面が加熱さ有明工業高等専門学校 創造工学科メカニクスコース (平成28年度 一般研究開発助成 AF-2016038) 教授 南 明宏 1.研究の目的と背景 れた素材と接触・離脱を繰り返す.接触面圧はアーム上のデッドウェイトによって設定し,単位時間当たりの熱負荷サイクル数:Ncyおよび接触時間tc は,変速装置とカム形状の変更によって行う.ここでは,接触冷却の1サイクル:tcy は2sec (接触時間tc =0.49sec~0.65sec,冷却時間tcool =1.35sec~1.51sec)とした.素材表面の酸化膜の制御と素材加圧面近傍での温度こう配を小さく一様に保つために,マグネシウム脱酸炉を経由してアルゴンガスを電気炉中に流入する.素材はSUS304で鍛造材料初期設定温度が500℃~1150℃のときアルゴンガス流量は1.5~1.6L/minである.素材温度の制御には素材表面にスポット溶接したPR熱電対を利用した.試験片の固定部基準温度の上昇を抑え,安定化するために,冷却水を試験片ホルダ内に常時循環させた. 図図11 モモデデルル鍛鍛造造試試験験機機概概要要図図 本実験では,金型試験片にマトリックスハイス材のDR1[大同特殊鋼(株)製]を使用する.焼入れは靭性重視と硬度重視に分けて条件を変える.前者は1120℃加熱,35分保持後油冷,後者は1160℃加熱,35分保持後ガス冷却とした.焼戻しはいずれも540℃~560℃加熱,3時間保持後空冷を3回繰り返した.表面硬質皮膜処理はプラズマ窒化処理を施した(510℃,10時間保持,窒化層厚さ0.2mm).金型形状および溝形状を図2に示す.金型は,円錐台形状の2個1組からなっており,このうち一方の割型分割面に放電加工を行い,深さ約0.25mmの溝を彫り込む.その溝に,絶縁フィルムをエポキシ樹脂接着剤で張り電気絶縁する.接触表面から指定された深さに直径0.1㎜のCA熱電対をスポッ− 97 −温・熱間鍛造型の硬質皮膜処理による熱軟化抑制効果 CCaamm LLeevveerr AArrmm MMoottoorr
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