次に,ヒートシンク内部に冷却液を循環させながら同様の測定を行った.このときの温度推移の比較を図 13に示す.各条件の最高温度を記録するため温度が落ち着くまで計測した.図12の赤点は中心位置を示している.冷却液なしの温度では,中心位置から離れるほど最高温度)℃(度温)nim/g(率効削研1レーザ照射時間(s)mm51mm05mm02 図11 照射方法の変更 (a)レーザ照射径 (b)3方向照射 10 mm 50 mm 図12 液冷実験モデル 図13 熱源移動による温度推移の比較 図10 レーザ照射時間による研削効率の比較 500YZX 05 み深さまで被削材を十分に加熱できれば,研削量が切り込み深さに比例して増加すると考えられる.研削効率を図 10に示す.研削効率は切り込み深さ1,2 mmともにレーザ照射時間1 secの条件で最も研削効率が良かった.しかし,レーザ照射時間が長くなるほど効率が悪くなる傾向にあることも分かった.よって,レーザで加熱するほど被削材が軟化し研削量が大きくなるが,効率を得るには加熱時間の最適化をする必要がある. 以上より,加熱時間の短縮するために,レーザの高出力化を行うことにし,目標とする最大光出力を3 kWに設定した. 5. 3 kW高出力化 5.1 レーザ照射による加熱効率向上の検討 短時間で高温にするためには単位面積当たりの光エネルギーが高いほど良い.そのため同じ光エネルギーなら照射面積は小さい方が良い.光出力1 kWにおいて実験を行った際の照射径を図 11(a)に示す.角度をつけて照射を行うため照射範囲は楕円形となる.また,光出力3 kW用にMMFを実装すると,バンドル径が大きくなる.さらに,単位面積あたりのエアー供給量が一定のため,ごみの付着する確率が増加する.そこで,図 11(b)に示すようにレーザ照射ヘッドを3方向から1点を集中照射することにした. 5.2 LD冷却部の設計・製作 光出力3 kWを出射するには,LDが最低60個必要になる.市販のヒートシンクは高価なうえ,LDを実装すると容積も重量も大きくなるため,独自に設計を行うことにした.簡易的なモデルを作製し,冷却効果の確認した.測定に使用したモデルを図 12に示す.LDの熱が冷却液へ移動する際の熱抵抗を低減させるため熱伝導の良いアルミを材料に用い,その内部に銅管を埋め込み,そこに冷却液を流す構造にした.LDに見立てたヒータを中心位置に設置し,埋め込んだK 型熱電対で得られた電圧を増幅させて温度を記録した.冷却性能を調べるため,冷却液なしの状態でヒータと熱電対を中心位置から10 mmずつ矢印方向に移動させて20 mmまで測定した. 中心位置アルミヒートシンク冷却なし点X冷却あり点X冷却なし10 mm冷却あり10 mm冷却なし20 mm152010経過時間(min)循環液被削材照射点40302010切り込み深さ1 mm切り込み深さ2 mm1014.8 mmが低くなった.冷却ありと冷却なしの温度推移を比較すると,中心位置において温度差が最も大きく37.3 ℃であった.冷却することで,モデル中心部の冷却効果が最も大きいことを示している.また,温度上昇を抑えられた条件は冷却ありの中心位置から20 mmの位置で温度は58.5 ℃であった.以上の実験結果から,市販品より優れた冷却性能が得られることが分かった.これより,動作温度の上限が45℃のLDを効率よく冷却するには,循環する冷却液を発熱点の直下かつ直近を通す構造が良いことが分かった. 1008060401520面積:121.8 mm10.5 mm105 mmLDΦ8.0 mm60 deg25− 94 −
元のページ ../index.html#96