助成研究成果報告書Vol33
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表1 研削量と砥石磨耗量の比較 図7 法線方向研削抵抗(切り込み深さ1 mm) 図8 法線方向研削抵抗(切り込み深さ2 mm) (量削研1照射時間(s))N()N( 時間(s) 抗抵削研抗抵削研)g 10210205図9 レーザ照射時間による研削量の変化 図6 レーザ照射による加熱シミュレーション 4. レーザ援用研削実験(光出力1 kW) 研削量 (g) 照射なし 照射あり 照射なし 照射あり 時間(s)砥石磨耗量 (g) 照射なし1 kW照射なし1kW切り込み深さ1 mm切り込み深さ2 mmとした.レーザ照射による被削材の熱伝導状態を図 6に示す.計算の都合により照射時間を5 sec,5 mm毎に移動とした.SUS304は熱伝導率が16.7 W/(m•K)であり,銅やアルミに比べて熱が伝導し難い9).そこで,ラピッドフィード研削で現実的な切り込み深さが2 mmと想定して,実際にどの程度の深さに熱が入るのかを計算した.与える熱量と熱伝達による放熱量のエネルギー収支をP :被削材に吸収されるエネルギー,m :質量,c :比熱,S :照射表面積,h :物質と空気の熱伝達率として,初期条件を加熱時間t= 0 secの時,被削材の温度T= 300 Kとする.仮定した条件より,質量m= 3.96 g,照射表面積S= 250 mm2となった.また,静止した空気の熱伝達率をh= 5 W/(m•K),室温時SUS304の比熱をc= 500 J/(kg•K)とし,光吸収率と照射範囲を考慮するとP= 261 Wとなる.これらから,照射時間 t= 15 secの時にT≒ 1970 KとなりSUS304の融点付近の温度が得られた.よって,初期の照射条件を光出力1 kW,最大照射時間を15 secに決定した. レーザの効果を評価するため,前項で決定した光出力と最大照射時間でレーザ援用研削を行った.加工前後の被削材重量の差を研削量,砥石重量の差を磨耗量,動力計から得られた電圧の変化を研削抵抗とし,レーザの照射有無で比較した. 4.1 レーザ援用の効果 研削速度50 mm/s,研削のみ(レーザ照射なし)とレーザ照射時間15 secにおいて切り込み深さ1, 2 mmの合計4パターンの条件で実験を行った.研削量と砥石磨耗量を表 1に,得られた研削抵抗を図 7,8に示す.研削抵抗を見ると切り込み深さに関係なくレーザ照射を行った方が,研削抵抗が抑えられている. 切り込み深さ 1 mm 2 mm また,表1からレーザ照射ありは研削量が多く,切り込み深さ2 mmにおいて砥石磨耗量は少なくなっている.これより,レーザによる加熱は被削材を軟化させ,砥石負荷を軽減させる効果がありそうなことが分かった.これにより,研削量の増加が見込めると考えられる. 4.2 レーザ照射時間による変化 レーザ照射時間を変化させて研削を行い,研削量と研削効率に与える影響を調べた.レーザ照射時間を1,5,10,15 secで変化させて,研削速度50 mm/s,切り込み深さ1,2 mmの条件で実験を行った.研削効率は,研削量を加工時間(レーザ照射時間+研削時間)で割った値とした.レーザ照射時間による研削量の変化を図 9に示す.切り込み深さに関係なく,照射時間が長くなるほど研削量が増加する傾向が得られた.このことから設定切り込16012080400-40-8016012080400-40-802.52.01.51.00.50.00.55 0.92 0.93 1.56 0.50.50.33 2.90 0.45 0.96 1.51.51015− 93 −

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