1) 西野創一郎ほか:プレス加工による板鍛造成形技術,2) M. Merklein, et. al.: Plastic flow and its control in sheet-bulk metal forming of thin-walled functional components, Annals of the CIRP, 64(2015), 245-248. 3) T. Schiemann, et. al.: Mechanisms of fold formation during tubular parts, AIP conference 4) X.Y. Wang, et. al.: Stamping-forging hybrid forming of double layer cup with different wall thicknesses, Materials research innovations, 15(2011), S435-S438. 5) 中野隆志:板成形と鍛造の複合技術,塑性と加工,42-6) 王志剛:板鍛造の技術要点,精密工学会誌,80-127) Z.G. Wang, et. al.: Annals of the CIRP, 68 (2019), 273-276. (2014),1049-1052. 用いて,絞り-しごきカップの外壁にフランジを成形することができる.図15にFEMシミュレーションモデルを示す.被加工材は絞り-しごき加工で作製することができる.シミュレーションはフランジの側面が自由(η: ■■ = 0)と固定(η: ■■ = 0)の2条件で行った. 図16はフランジ側面が自由の場合の解析結果である.カップ外面のフランジはパンチとカウンターパンチ間で形成されたせん断変形によって移動される.パンチ圧力は十分に小さく,フランジの厚さは均一でほぼ初期板厚のままである. 一方,図17のように,フランジ側面が固定された場合においても,フランジは小さなパンチ圧力で移動される.この場合,フランジの厚さはカウンターパンチの角部付近で少し小さくなっている. 6.結言 鍛造荷重と工具圧力を下げるために「切削鍛造」と呼ばれる新しい鍛造方法を提案し,絞り・しごきで作製された鋼カップから断面がH字型のダブルカップの成形に適用した. (1) 切削鍛造の工具圧力は,被加工材料の変形抵抗の1/2以下と非常に低い. (2) 切削鍛造により,深絞り・しごきカップの底面をカップの高さ方向に自由に移動できることを示した. (3) ウェブの角のひけ欠陥を防ぐために,深絞り・しごきカップの底部厚さに対する切込み深さの比率は,しごきカップの角半径により決まる限界値よりも大きくする必要がある. 本研究の遂行にあたり,公益財団法人天田財団の平成29年度重点研究開発助成Bをいただいた.ここに記して深く感謝の意を表します.また,実験の遂行に岐阜大学助教箱山智之氏,岐阜大学大学院修士課程生遠藤氏,日本学術振興会外国人特別研究員の董文正氏の協力をいただいた.さらに実験結果の討議を通して,大阪大学の小坂田宏造名誉教授,静岡大学の中村保名誉教授に数多くの助言をいただいた. 塑性と加工,51-594(2010), 642-646. 5.切削鍛造によるフランジ付き有底カップの成形法 上述したように,絞り-しごきカップの底面は切削鍛造によって自由に移動することができる.同様に切削鍛造を 図15 フランジ付き有底カップの成形解析モデル 図16 フランジ側面が自由の場合の解析結果 図17 フランジ側面が固定された場合の解析結果 flange upsetting of Proceedings, 1532(2013), 284-290. 484(2001),388-392. 謝 辞 参考文献 − 74 −
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