助成研究成果報告書Vol33
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− 49 −レーザプロセッシングレーザプロセッシングAF-2017225一般研究開発助成AF-2017226一般研究開発助成レーザー加工粉体レーザ肉盛溶接,切削加工,インコネル合金satsuta@kanagawa-iri.jpレーザ加工,レーザ肉盛,表面処理レーザメタルデポジション,炭化物,高硬度肉盛層hagino@tri-osaka.jp神奈川県立産業技術総合研究所 情報・生産技術部 部長大阪産業技術研究所 加工成形研究部 部長薩田 寿隆萩野 秀樹粉体レーザ肉盛溶接と切削加工を組み合わせた耐熱合金の高精度造形技術の研究レーザメタルデポジションによる めっき複合炭化物を含有した高硬度肉盛層形成技術の開発航空機用エンジン部品,発電用タービンブレード等に使用されている耐熱合金製品の補修を想定し,インコネル625合金粉末によるレーザ粉体肉盛溶接の肉盛層に対する切削特性についての研究を行った.所定の条件を選定することにより,割れやポロシティ等の欠陥を発生させることなく肉盛層の形成が可能であった.また硬さは,熱影響部で僅かな上昇が見られた.水溶性切削油剤をウェット供給することで,切削距離に対する切削抵抗の上昇率は小さく,問題なく切削を行うことができた.ドライ切削では工具刃先に欠損が生じ,安定した切削は困難であった.一方,ミストによる切削液の供給が刃先の欠損防止に有効であることが明らかにできた.特に水道水に添加剤として界面活性剤を1%添加して浸透性を高めた切削液をミスト供給することで,切削抵抗が低い状態で加工できることが明らかになった.本研究では耐摩耗性に優れた高硬度肉盛層を得るために,硬度の高い炭化物を含んだ肉盛層をレーザを用いて形成する,新しい表面処理技術の開発を行った.肉盛時に炭化物がマトリクスに溶出することを避けるために,炭化物にめっきを施した.その結果,割れをなくすには至らなかったが,割れの数を低減することに成功した.また,割れの数を低減するための加工条件について検討を行った結果,実験した条件の範囲では,肉盛ヘッドの送り速度は遅い方がよいという結果が得られた.しかし,速度が遅い場合,希釈率や基材のダメージが大きくなる恐れもあるため,最適な加工条件については,異なる観点からも検討を行う必要がある.また,熱応力シミュレーションを利用した加工条件最適化の可能性も示した.

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