助成研究成果報告書Vol33
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− 44 −レーザプロセッシングレーザプロセッシングAF-2017215一般研究開発助成AF-2017216一般研究開発助成超短パルスレーザー加工超短パルスレーザー,ビームアレイ,回折光学amako@toyo.jp熱処理,レーザ加工,機械加工浸炭,レーザ,瞬間加熱,プラスチック容器hirata@tri-osaka.jp東洋大学 理工学部機械工学科 教授大阪産業技術研究所 金属材料研究部 主任研究員尼子 淳平田 智丈精密加工へ用いる時空間波形歪が補償された レーザ照射条件の最適化による高速浸炭処理技術の開発超短パルスビームアレイの生成法に関する研究超短パルスレーザーを用いた精密加工の技術が広く産業へ応用されるには、製造に求められる加工精度と生産性が同時に満足されなければならない。超短パルスの非熱特性を利用すればさまざまな材料を高精度に加工できる。一方で超短パルス光源の高出力化が進み、パルスビームを分岐して材料の複数部位を並列に加工すればスループットは上がる。本研究では時空間の波形歪が補償された超短パルスビームアレイをつくるビーム搬送光学系を開発する。パルス波形を歪ませるふたつの要因—色収差と分散—をいかに除くかが開発の鍵となる。われわれが発案した光学系の特徴は、回折系とアフォーカル系をカスケード接続した配置でビームアレイをつくる点、屈折面と回折面を備えたハイブリッドレンズでパルスフロント歪を補償する点にある。この光学系を用いれば、実用に足りる長さあるいは広さを有する超短パルスビームアレイを供給できる。本研究では,環境負荷軽減に大きく貢献できる浸炭技術を確立するために,レーザを利用した超高速浸炭処理技術の開発を目指した.プラスチック製の容器を準備し,その中にサンプルを置き,容器を密閉して浸炭雰囲気に制御したあと,容器外からレーザを照射して,容器内のサンプルの浸炭を試みた.レーザの照射条件を制御し,既存の設備では実現不可能な超高温域に瞬間加熱することで,プラスチック容器を溶かすことなく,工業的に数時間を要する浸炭を数分以内で処理することに成功した.本技術は,高速で処理できるだけでなく,サンプル全体を加熱する必要がないため熱処理歪みの発生を抑制することも可能である.さらに,既存の浸炭処理設備では対応が困難な,多品種少量生産への対応も可能で,高付加価値な“ものづくり”に大いに役立ち,世の中のニーズに弾力的に対応することができる.

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