キーワード:CFRP,接合技術,電気抵抗加熱 2.研究発表内容 謝 辞 1.国際会議の説明 今回21st International Conference on Complex Metallic Alloys and Metallurgical Engineering(ICCMAME 2019)の国際会議に参加させてただきました。開催地はイタリア・ヴェニスです。学会の主催はWorld Academy of Science、 Engineering and Technologyであり、国際会議を毎年数多く開催している団体です。開催期間は2019年8月13日と14日の2日間でした。この学会は、CFRPを含む複合材料や金属工学に関する国際会議であり、関係する科学者や研究者を世界中から集めて、研究結果や材料の課題について、意見交換を行いました。 当研究室では、この国際会議で研究成果を4件オーラルで発表しました。このうち1件が本申請に関係しています。題目は「通電加熱法によるCFRPプレートの圧延加工及び圧延接合技術の開発」です。研究は指導学生である大学院二年生の窪田智文と行いました。またこの学生がオーラル発表をしました。この学会に向けて、発表練習を学生とマンツーマンで長時間、何度も実施しました。発表は15分、質疑応答は5分でした。当日、無事に発表は終了しました。質疑応答も無難に対応しました。この学生の努力もあり、図1に示すベストプレゼンテーション賞を受賞しました。 今回発表した研究内容は、当研究室で開発した通電加熱法によるCFRPプレートの圧延加工及び圧延接合技術の紹介です。この方法は、CFRPの導電性の特徴を生かし、電気抵抗を利用した加熱圧延および接合技術です。CFRP板の加熱温度は、炭素繊維の露出率、高圧、通電時間により強く影響されるため、最適な条件を検討する必要がありま図1ベストプレゼンテーション賞 岡山大学 大学院自然科学研究科 ( 平成30年度 国際会議等参加助成 AF-2018059-X2 ) 教授 岡安 光博 す。特に露出率により接合力や圧延性は強く影響しました。実験では、炭素繊維の表面露出率を20%~90%まで変化させたサンプルで実験を行いました。ここでは露出率が低い場合、電気抵抗が高くなり、CFRP板の加熱温度は高く上昇しました。CFRP板は200℃以上に加熱できますが、樹脂の融点が200℃程度であるため、比較的低温での加熱条件が求められます。この加熱方法の利点は、炭素繊維がCFRP全体に分散されているため、サンプルを短期間で内部から均一に加熱できる点です。この加熱方法によりCFRP板の圧延及び接合実験を実施しました。200℃に近いほど加工性や接合性は良い結果となりましたが、CFRPが金型や電極に融着するため品質は低下しました。本研究の結果、最適な温度条件は150℃程度であることが判明しました。2枚のCFRP板の接合力について引張り試験で調査したところ、リベットなどの機械的な接合力よりは劣りましたが、破壊面から、局部的に強く接合している領域が確認できました。引張り試験の結果を図2に示します。図の負荷-変位線図から、プラトー領域②が確認できましたが、その後、領域③では接合強度が増加しました。ここでは、局部的に強く接合した領域が関係していました。この硬化は、樹脂が高温に加熱されたことが原因でした。この硬化領域を拡大することにより、より強い接合力が得られると考えています。今後これらについて、さらに研究を続けたいと思います。 図2 CFRP板の接合特性 今回の国際会議等参加助成で、学生と国際会議に参加することができました。またベストプレゼンテーション賞を受賞することができました。これも天田財団様のおかげでございます。心より感謝申し上げます。 − 448 −通電加熱法によるCFRPプレートの 圧延加工及び圧延接合技術の開発
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