図6 XRD測定の結果 ( エネルギー密度依存性 ). 謝 辞 図7 XRD測定の結果 ( スキャン速度依存性 ). 図8 ピーク強度比のスキャン速度依存性. で、スキャン速度は結晶配向性に影響を与えることが示唆された。そこで、EDSD測定による結晶配向のスキャン速度依存性を調査した。その結果を図9に示す。図9は各スキャン速度におけるIPFマップを示している。 図5 Ti-20Cr合金造形体の微細組織観察の結果. これは粉末が溶融池内で完全に溶けきらず、凝固時に残ったためできたものと考えられる。以降、この添加元素が濃化している部分を未溶解粉末と呼称する。エネルギー密度が上昇すると、まずポアが減少する。さらにエネルギー密度が上昇すると溶残粉末の体積率が減少し、約3 J/mm2 においてはほぼ完全に未溶解粉末はなくなった。 各条件の内部組織観察用試料の観察面でXRD測定した。それらのピークを図6に示す。いずれの系においてもエネルギー密度が低い条件では添加元素のピークが認められたが、エネルギー密度上昇に伴い添加元素のピークが減少するのが観察された。Ti-20Cr合金造形体では、エネルギー密度が3 J/mm2では完全にβ相のピークのみが認められた。以上の結果より、純金属粉末の混合粉から合金造形体の作製に成功した。 興味深いことに、緻密度が高く、未溶解粉末がないエネルギー密度3 J/mm2の条件においてはスキャン速度が変わったとしても、同様に高緻密度かつ未溶解粉末のない造形体が作製できた。しかしながら、図7に示すX線回折図形より、回折ピーク比が異なっていることが確認できた。このことをさらに明確化するために、110ピークと200ピークの積分強度比のスキャン速度依存性を図8に示す。スキャン速度が大きくなるにつれて、<001>方位の配向化が顕著となっていることが定量化できた。このことはすなわち、エネルギー密度は緻密化と合金化に影響を与える一方 − 431 −
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