助成研究成果報告書Vol33
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− 40 −レーザプロセッシングレーザプロセッシングAF-2017207一般研究開発助成AF-2017208一般研究開発助成レーザー加工ピコ秒レーザー,貫通孔,電極集電箔snaka@nagaoka-ct.ac.jp医療デバイス,診断用チップ改質,印刷,診断yu-fuchiwaki@aist.go.jp長岡工業高等専門学校 電気電子システム工学科 教授産業技術総合研究所 健康医工学研究部門 主任研究員中村 奨渕脇 雄介次世代型蓄電デバイスの孔あき電極集電箔の開発レーザ表面改質技術による次世代診断用チップの臨床への橋渡し技術の創製本研究では,レーザー加工技術を用いてリチウムイオンキャパシタ(LIC)用電極集電箔に対して,φ10µm程度の微小孔あけ加工を施すことで,LICの蓄電容量および内部抵抗の改善を目指した.筆者らは,これまでの研究により,加工対象物の裏面(レーザビームが突き抜ける面)に高分子物質のコロイド溶液,高分子物質の溶液,または,ポリオールを接触させた状態でレーザー光を照射することにより,貫通孔の形状をコントロール可能なことを見出し,特許を取得している.これらの技術を活用し,LIC用の孔あき電極集電箔の開発を行った.高容量のLICを開発するためには,大面積の電極集電箔が必要となり,通常の加工方法では処理時間が長くなり,電極集電箔を経済的に生産することができない.そのため本研究では,加工時間を短縮するために回折光学素子(DOE)を組み込んだレーザー加工装置を構築した.レーザ改質と印刷技術を駆使することで、臨床で求められる性能を十分に満たした診断用チップの作製を検討した。アクリルに1kHzのサファイアレーザーを158fsパルス波を照射して、ピエゾ駆動のインクジェット印刷でマイクロ流路表面(幅×高さ:300µm×100µm)へ30nLの抗体液を連続的に塗布した。本レーザ改質を適用することでマイクロ流路表面を親水性に改質できるだけでなく、抗体分子を流路表面に固定化して検体液中の抗原を流路内で特異的に補足することができた。骨粗鬆症やがん転移マーカーとして知られる血中Ⅰ型プロコラーゲンC末端プロペプチド(PICP)の感度試験・正確性試験・同時再現性試験では、150ng/mlと320ng/mlの管理用検体に対して必要な性能を示しただけでなく、PICPが0-800 ng/mLに対する回帰曲線の傾きが0.9-1.1以内であったことから、臨床への応用を目指した診断用チップとして十分な性能を有していることを確認した。

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