1.研究の目的と背景キーワード:発泡金属,Al基複合材料,熱特性現在,地球温暖化問題や,化石燃料の枯渇問題などからエネルギー効率の改善が急務となっている.そこで,排熱の回収・再利用により熱効率を高めるコージェネレーションシステムの一般家庭への普及や,ハイブリット自動車ff■■■■に排気熱回収器を搭載することにより燃費の向上が図られている.また,■■■などに使用される絶縁ゲートバイポーラトランジスタff■■■■■のようなパワーデバイスでは,小型化,大出力化が進んでいる,つまり,単位体積当たりの発熱量が増加しているため,冷却方法に関する課題を抱えている.このように,熱輸送技術の改善は極めて重要な課題である.従来,アルミニウムff■■■や銅などの熱伝導率の高い金属を熱交換器やヒートシンクなどの冷却システムに使用してきたが,上記のような熱問題を解決するには既存の材料や冷却システムだけでは不十分であると考えられる.このような熱問題の解決のため,優れた熱伝導率,導電率,強度特性を有する炭素繊維ff■■■を含有させた■■基複合材料が開発されている■■~■■.この複合材料は,■■を一方向に配向させた場合,■■の軸方向には,純■■よりも高い熱伝導率を有し,■■の半径方向には,■■よりも低い熱伝導率を有する,つまり,熱異方性を持つということがわかっている■■, ■.この複合材料を熱間押出し法で作製した場合,複合材料の成形と繊維の配向が同時に起こる,つまり,押出し方向に■■が配向できることも知られている■■.また,スポンジのような多孔質構造を持つ発泡金属は,一般に使用される緻密な金属と比べて,軽量の構造材料や優れた吸音性,衝撃吸収性などを有する機能材料として注目されている■■が,その熱特性も緻密な金属とは異なっている■■.例えば,気孔一つ一つが繋がらないクローズドセルと呼ばれる状態では,内部の気泡が材料の熱伝導率を低下させ,断熱性の良い材料となり,気孔が外部に繋がったオープンセルと呼ばれる状態,特に,一方向の気孔を有する状態では,放熱面積が増加することから,フィン効率が増加するということが知られている.筆者らは,発泡金属の気泡分布を能動的に制御できる溶融再加熱法を開発し,局所的に緻密部と発泡部を合わせ持った局所発泡金属の作製を可能にしている.これらの■■含有■■基複合材料と局所発泡金属を■つの部材の中で任意の位置に配置することができれば,部材秋田大学大学院理工学研究科物質科学専攻材料理工学コース(平成 ■年度奨励研究助成■ff若手研究者■■■■ ■■■■■■)助教福地孝平2.実験方法および解析方法内の伝熱方向を任意に制御できる可能性がある.ただし,溶融再加熱法により作製した局所発泡金属の熱・強度特性における有用性については,まだ明らかにできていない.また,複合材料と発泡金属を一つの部材として運用するためには,それらを一体成型で作製する方法,もしくは,接合する方法を検討しなければならない.以上のことから,本研究では,まず,溶融再加熱法により作製した局所発泡金属の熱・強度特性の有用性を検討するために,熱負荷と機械的負荷を受ける部材への実用化を目的に,形状を簡素化した底なし円筒形状(以後,模擬ピストン)の発泡化を行った.具体的には,溶融再加熱法で試作した発泡ありと発泡なしの模擬ピストンの放熱特性評価と模擬ピストン頂部の強度特性評価を実施した.放熱特性の評価は,有限要素解析ff■■■■と実機を用いた実験を行った.強度特性評価には,ピストン頂部から試験片を切り出し,引張試験を行った.次に,■■基複合材料を発泡金属と同じ組成の■■合金によって鋳包み法で接合し,その鋳包み境界の界面性状について,電界放出型走査電子顕微鏡ff■■■■■■■を用いて微視観察し,鋳包み法による発泡金属と複合材料の接合の可能性について検討した. ・■材料の作製方法 ・■・■局所発泡金属の作製方法本研究では,溶融再加熱法を用いて,■■基発泡金属を作製した.供試材には,主要合金元素がピストン用■■合金■■■■とほぼ同様な■■合金を用いた.表■に供試材の化学組成を示す.気泡安定化のため,溶湯の粘度を増加させる増粘剤には■■を用い■■,発泡剤には良好な発泡特性を持つ■■■ を用いた.発泡金属の作製方法は,溶融発泡法の改良型である溶融再加熱法を用いた.図■に溶融再加熱法の概略図を示す.図■ff■■のように,円筒形ステンレス容器(φ■■)内の■■■℃で溶融させた■■合金へ発泡剤を投与した後,汎用攪拌機で■■■強制攪拌を表■発泡金属用■■合金の化学組成■■■■■AluminumalloyCa (Thickening)Si8Cu3Mg1.5Others--TiH2 (Forming)12− 409 −熱輸送制御を目的とする局所発泡金属と■■基複合材料の接合に関する研究
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