]-[ ytilaixairt ssert図9 応力3軸度の実測値とFEM解析値 図9に応力3軸度の測定結果とFEMによる導出結果を示す.対象とした素材は図7と同じ590MPa級の高張力鋼板である.比較としてオリジナルのSwift則によるFEM解析結果も示している.破断直前の塑性ひずみ1.0のあたりに着目すれば,応力3軸度の実測結果はFEMの解析結果よりも高い.しかしながら,その差は修正Swift則を用いたFEMにおいて0.03程度である.オリジナルのSwift則ではそこからさらに値が低下するので,修正されたSwift則により解析された応力3軸度の精度がよいと見なせる. 図10は破断直前(塑性ひずみ1.0程度)の試験片形状におけるFEMと実際のものの比較となる.FEMと実物で非常によく一致していることが分かる.修正されたものとオリジナルのSwift則でほとんど形状に違いはない.そのため,主として流動応力の違いが応力3軸度の解析結果に影響している. 図10 破断直前の試験片形状 図8 放射光測定で用いた手動式引張試験機 3・2 破断直前の応力3軸度の導出 一般に破断ひずみは応力3軸度の増加とともに低下する.したがって,応力3軸度は破断条件に対して重要な役割を果たす.応力3軸度は試験片の形状から弾性場の簡易的な式を用いて導出するか,あるいはFEMで実験と同じ条件で解析を実施して求める.弾塑性解であるFEMの精度がよい.ただし,FEMには3.1節に述べた大変形域の変形抵抗が導出される応力3軸度の精度に作用する. 本研究においては,修正されたSwift則をFEMへ入力することにより,応力3軸度の導出制度を向上させることができた.これは,兵庫県佐用町にある大型加速器施設SPring-8にて放射光による応力3軸度の直接測定を実施し,その精度を検証した結果である.SPring-8においては図8に示す手動式の引張試験機により小丸棒試験片を引張り,ある変形量毎に応力3軸度を測定した. 前述の通りせん断加工において塑性ひずみは4以上となる.これは圧縮の静水応力によるものであるので,せん断加工シミュレーションの高精度化のためには低応力3軸度における破断ひずみも同定しなければならない.400 MPaの高圧下での引張試験も試行しており7),今後はこの試験を組み合わせる事で広い範囲の応力3軸度における破断条件を同定していきたいと考える. 4.結言 本報ではせん断加工時の亀裂方向を分岐理論より求めるというコンセプトのもと,その準備として分岐条件式,およびこれに用いられる弾塑性接線テンソルをIto-Goyaの等方性の構成則より導出した.さらに実際にシミュレーションを実施し,従来の要素剛性低減では不可能であった停留亀裂を再現する事に成功した. また,せん断加工シミュレーションには高精度な破断条件が必須であるが,バルク材と同様の手法で薄板材においても小丸棒引張試験とFEMとの組み合わせにより破断ひずみと応力3軸度を導出することができた.これは大変形域の流動応力を修正されたSwift則により適切に表現可能となった結果である.FEMによる応力3軸度の導出結果は放射光測定と比較され,その精度の妥当性が検証された. 今後は亀裂線追加法の精度検証を進め,低応力3軸度側の破断条件と組み合わせてせん断加工シミュレーションの更なる高精度化を目指す. (オオリリジジナナルルSwift則則) 謝 辞 本研究を遂行するに当たり,本助成金を有用に使わせていただいた.民間企業から転出したばかりの予算が少ない時期に助成をいただくことができ,大変ありがたい予算となった.また,未熟ゆえに当初の計画に対していくばくかの変更を余儀なくされたが,テーマの変更についても天田((修修正正Swift則則)) S0.70.60.50.40.30.20.00(a) FEM FE analyisis with original Swift lawFE analysis with modified Swift lawMeasurement(α phase)0.200.400.60True strain [-](b) FEM 0.801.001.20(c) X線線透透過過像像 − 402 −
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