助成研究成果報告書Vol33
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0 124 0124 )mm(量形変3肉盛高さ(mm) 4.まとめ )mm(量形変3肉盛高さ(mm)謝 辞 参考文献 4 mm/s以上の場合と比べ,変形量が小さいという結果が得られた.この結果は,2・3節の実験結果(条件Aの場合は,条件B,Cと比べ,割れの数が少ない.条件Bと条件Cの割れの数にはあまり差がない)とも整合している.ただし,この傾向については,データの数が少ないため,今後,さらに実験を行い,データを増やして検討を行う必要がある. 3・2 レーザ肉盛りに関するシミュレーション 実験により,割れや変形の少ない最適な加工条件を求めることは,時間を含め多くのコストが必要となるため,シミュレーションの活用が期待されている.そこで,熱応力シミュレーションによる加工条件の最適化について検討を行った. 計算力学研究センター社製3次元熱応力解析ソフトQuick Thermを用い,前節の実験結果をもとにシミュレーションを行った. はじめにレーザパワーの吸収率を見積もった.実際に肉盛実験に用いる試料と同じものにレーザ光を照射し,温度変化を測定した.その測定結果と伝熱シミュレーションによる温度変化を比較することで,吸収率を49.4 %と見積もった. 肉盛高さと変形量の関係についてのシミュレーション結果を図6に示す.図4と図6を比較した結果,変形量の絶対値には差があるが,肉盛高さが高いほど,変形量が大きくなるという傾向が実験結果とシミュレーション結果とで一致した.また,送り速度が2 mm/sの場合は,4 mm/s以上の送り速度の場合と比べて変形量が小さいことや送り速度4 mm/sと6 mm/sの場合は変形量にあまり差がないといった点が実験とシミュレーションで同じ傾向を示している.以上より,シミュレーションを利用することで,加工条件の最適化が,ある程度可能だと考えている. 2.01.51.00.50.0図4 各種加工条件での肉盛高さと変形量の関係 図6 肉盛高さと変形量の関係についてのシミュレー ション結果 本研究では,レーザメタルデポジションにより,硬度の高い肉盛層を割れなく形成するための技術について検討を行った.その結果,めっきを施した炭化物を利用することにより,割れの数を低減することに成功した. 実験した条件の範囲では,割れを少なくする,あるいは変形を小さくするためには,肉盛ヘッドの送り速度は遅い方がよいという結果が得られた.しかし,速度が遅い場合,希釈率や基材のダメージが大きくなる恐れもあるため,最適な加工条件については,異なる観点からも検討を行う必要がある.また,熱応力シミュレーションを利用した加工条件の最適化についても,ある程度の可能性を示すことができた. 本研究は,公益財団法人天田財団の平成29年度一般研究開発助成によるものです.ここに深く謝意を表します. 1) S. Zanzarin, S. Bengtsson and A. Molinari : J. Laser Appl., 27, (2015), S29209. 図5 変形量の定義 2.01.51.00.50.0肉盛層基材40mm変形量2mm/s4mm/s6mm/s8mm/s10mm/sS-2mm/sS-4mm/sS-6mm/sS-8mm/sS-10mm/s− 360 −

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