ytisnetni dezilWm[ rewop tupuoamroN図4. モード同期発振スペクトル 図2. 全正常分散Tm:ZBLANファイバーレーザー実験図 ]t 10 0 図3. 全正常分ZBLANファイバーレーザー出力特性 図1. シリカガラスとZBLANガラスの 材料分散の比較 mk/mn/spnoisrepsi6560555045403530250.80.60.40.2250300pump power [mW]3501820184018601880190019201940Wavelength [nm]CWmode-lock40080 nmが得られた。このときスペクトル形状はcat ear(猫の耳)型と呼ばれる全正常分散モード同期レーザーの特徴を示した。これ以上励起出力を上げるとモード同期発振が不安定となってしまった。繰り返し周波数は75 MHzでありパルスエネルギーは0.9 nJである。最大出力時に測定された自己相関波形を図5(a)に示す。 本研究で利用しているZBLANファイバーの特徴について述べると、ZBLANファイバーは波長~4 μm帯まで光を透過できることから~3µm帯中赤外レーザーに使用され、またフォノンエネルギーが低いことから可視域のPrやEr添加ファイバーレーザーにも利用されてきた。機械強度が低く潮解性を有していることから、取り扱外難しいと考えられてきたが、近年その品質も改善し、製品への利用もなされるようになっている。本研究において特に重要な特徴は、その分散特性であり図1に示すようにZBLANファイバーは波長2 µm帯でシリカガラスに比べて遥かに小さな材料分散を示し、コアの開口数を0.2程度と仮定すると、ファイバーコア径を直径~6.4 µm以下とすることによって、構造分散によってトータルの分散値を正常分散とすることが可能となる。 実験装置の概略を図2に示す。共振器は図中半時計周りのリング共振器を採用した。利得ファイバーには長さ1.3 m, Tm添加濃度10,000 ppm, コア径6.2±0.2 μm, NA 0.2のTm:ZBLANファイバーを採用し、計算値で19040±6160 fs2の正常分散を有している。実効的なモード径は7.4 µmであり一般的なシングルモードファイバーと同程度である。両端面には熱的影響を緩和するため同コアサイズ、NAを有する無添加ZBLANファイバーを機械的に接合し(接合損失~0.3dB loss)、その端面はアングル研磨されておりフレネル反射による寄生発振も抑制している。励起光源には1.55 μmのEr:Y fiber laserを用いたが800 nm帯のLDを用いることも可能である。自由空間中にはλ/4板、λ/2板、アイソレータ(PBS-FR-PBS)、λ/4波長板を挿入し、波長板の角度を調整することによって非線形偏波回転による変調機構が発生しパルス発振が得られる。このとき全正常分散レーザーではソリトンパルスとしての定常状態が存在しないため、バンドパス―フィルター(中心波長1870 nm,バンド幅35 nm, 最大透過率84%)を用いることによって、共振器一周毎のスペクトル形状を定常化し、安定したモード同期発振を得ることが可能となる。レーザー出力はアイソレータの入力側のPBSより取り出しており、その出力特性を図3に示す。励起出力が270 mWを超えたところからモード同期発振が得られ。出力は励起光とともに増加し、励起出力410 mW時に最大出力64 mWにおいて図4に示す最大スペクトル幅− 338 −~80 nm604020-20D1.51.61.7Wavelength(μm)1.81.92.02.12.2
元のページ ../index.html#340