]. .brA[ ytisneI namaR0-1000 Utn 図3に成膜物質の典型的なラマンスペクトルを示す。基板中心温度を400℃に設定した場合、CO2レーザーのビームプロファイルは中心に比べて周辺部では強度が低く約10℃低い温度の390℃になる。この2つのラマンスペクトルは同一基板における中央(400℃)と周辺部(390℃)のものである。成膜物質の中心部でと周辺部ではスペクトル幅、びTCPのラマンスペクトル 3・2 成膜物質の結晶性評価 図2に成膜物質の電子顕微鏡写真を示す。図2(A)には障害物のステンレス球が無い場合、図2(B)にはある場合を各々示す。図の様に障害物であるステンレス球がない場図4に得られたラマンスペクトルの中心波数及び半値全幅の温度依存性の結果を示す。400℃以上の基板温度では全ての粒子が加水分解でハイドロキシアパタイト結晶へ変化した。通常のPLD法の場合、約400℃の閾値からハイドロキシアパタイト結晶の比率が上昇するが、エクリプス法に比べて緩やかで500℃でも約80%までしか変化しない。一方、エクリプス法の場合、400℃の閾値をわずかに超えることで全てが結晶化するような結果が得られた。同時にエクリプス法の場合、全ての基板温度で-TCPの状態では観測されなかった。これは全てのアブレーショ(A)10m(B)10m1.21.00.80.60.40.2-TCP3.実験結果及び考察 3・1 成膜物質の緻密性評価 右上のものは多結晶粉末ハイドロキシアパタイト及スペクトルを示す。この1000-900cm-1の波数域でのラマンスペクトルはリン酸のPO4基のラマン振動に由来する。基板温度が400℃を超える場合、ラマンスペクトルはハイドロキシアパタイト結晶特有の単一で幅が狭い波形が得られた。一方、390℃以下の範囲では同様にアモルファス特有の幅の広いラマンスペクトルが得られ、各々中心波数も異なった。図2(A)のようなステンレス球がない液滴を付着成膜させた場合、図2右上のようなTCPの高温度型である4本の特徴のあるピークから構成される-TCPのスペクトルが必ず観測されたが、液滴除去のためのステンレス球を設置したエクリプス法では-TCP のスペクトルはどの温度域でも観測されなかった。一般的なPLD法での成膜の場合、大多数のアブレーション粒子は融点を超えた液滴である。この液滴除去を行ったエクリプス法による成膜では付着粒子は急激に加水分解されるため全ての温度で-TCP のスペクトルは観測されなかった。 ン粒子が付着直後に全て加水分解してハイドロキシアパタイト結晶に変化した結果だと結論づけられる。そのため、390℃を境に急激にアモルファスリン酸カルシウムからハイドロキシアパタイト結晶へと変化して、両方が混在するラマンスペクトルは得られていない。この実験で得られ図3 成膜物質のラマンスペクトル コニア基板までの距離は約25mmでターゲットとジルコニア基板の間に直径5mmのステンレス球が設置してある。ターゲットから放出された液滴は慣性によって球に衝突しジルコニア基板に成膜されることはない。一方、原子、分子、クラスター等の小径粒子はプルームと同時に放出され、過渡的なエアロゾルとして球を迂回しジルコニア基板に付着する。H2Oガスは定常的に供給され0.15Torrの圧力に設定して成膜を行った。圧力はバラトロンによって測定され、流量制御バルブによって圧力は設定値の±1mTorr以下で制御されている。成膜は1時間連続で行われ、ターゲットは左右、上下に動かすことで面内均一に照射した。 成膜物質の組成は顕微ラマン分光器(ThermoFisher DXR)を用い、スペクトルの中心波数、波長幅から評価した。密着性に関してはスクラッチ試験機(レスカ CSR-200)を用いてジルコニア基板とハイドロキシアパタイト成膜の密着力の基板温度既存性を評価した。 合、粘性の高い液滴が連続で付着することで、徐々に約10m厚さの多孔質状の成膜になるのに対して、ステンレス球のある場合には穴が全くない非常に緻密な膜が出来ていることが分かった。この膜は図2(B)の膜厚は1m前後であるため、可視光でニュートンリングが観測される緻密で平坦な膜であった。これは生体内に埋植した場合の多孔質のものに比べて表面積が大幅に異なるため、同じ組成でも溶解の速度が大幅に異なることが分かる。 図2 成膜物質の電子顕微鏡写真 中心波数において大きく異なった。右上には比較として多結晶粉末のハイドロキシアパタイト及び-TCPのラマンHap-960-980-940Raman shift [cm-1]-920− 306 −
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