∆RM= 8µm∆RM= 20µm図4シミュレーション結果、z方向(x=0 mm)(a)とx方向(b)図5光学的特性評価の模式図x方向の測定(a)とz方向の測定(b)図3(b)に示すように、各∆RMの強度分布には強いピークがあり、強度分布は左右非対称である。たとえば、∆RM= 15µmの場合、ピークは12.8 mmにある。z = 0 mmとz = 12.8 mmの間では、アパーチャの端でのフレネル回折の影響により、zとともに強度が徐々に増加する。∆RM= 8および20 µmでも同様の結果が得られる。∆RMが増加すると、ピーク位置はレンズから遠方に離れてシフトする。∆RM=8µmの場合、鋭いピークが得られる。これらの結果から、∆RM= 8μmの場合、回折レンズの効果が支配的となり、6.8 mmでシャープなピークが得られた。一方、∆RM= 15および20 µmの場合、回折格子の効果は徐々に増加して、より広い分布がz方向に得られる。図4(b)は、z = 5、10、20、30 mmのx方向の強度分布を示す。z = 5および10 mmの場合、光軸上に1つのピークが得られる。一方、z = 20および30 mmの場合、光軸の外側に非常に弱い2つのピークが得られる。∆RM= 15µm3.レンズの作製と光学的特性評価3・1レンズの作製方法及び評価方法(b)強度はzとともに徐々に増加する。これは、アパーチャの端でのフレネル回折によるものであると考えられる。異なる∆RM(∆RM= 8、15、および20µm)のx =0におけるz方向の詳細な分布を図4(a)に示す。(a)(b)本研究では電子線描画と現像により作製したレジスト製レンズ(以下レジストレンズと呼ぶ。)と電子線描画と反応性イオンエッチングにより作製した石英ガラス製レンズ(以下ガラスレンズと呼ぶ。)の2種類を作製した。作製には厚さ1mmの石英ガラス基板を使用した。まずレジストレンズの作製方法について述べる。電子ビーム(EB)レジストをスピンコーティングする前に、ヘキサメチルジシラザン(HDMS)を石英ガラス基板の表面にスピンコーティングして、基板とEBレジストの間の密着性を向上させる。表面にEBポジ型レジスト(ゼオン、ZEP-520A)をスピンコートした後、プリベークを行った。続いて、EBレジストに帯電防止剤をスピンコートした。電子ビームリソグラフィー(EBL)装置(Crestec製CABL-8000、三重大学所有)には、ZrO / W熱電界放出陰極を使用し、加速電圧は30 kVである。電子線を露光後、レジストを現像して、所望のレジストレンズができる。一方、ガラスレンズはガラス基板上にEBレジストを塗布する前に反応性イオンエッチング用のマスクとしてCrを堆積した。このCr薄膜上にEBレジストを塗布して、EBL装置(日本電子製、JBX-6300FS、ZrO / W熱電界放出陰極、加速電圧100kV、名古屋大学所有)によりレンズパターンを作製した。その後、反応性イオンエッチング装置(サムコ製、RIE-10NR、名古屋大学所有)を用い、CF4により石英ガラスをエッチングした後、残ったCrマスクとEBレジストを除去してガラスレンズを作製した。光学的特性評価は図5に示すように、x方向とz方向の遠視野透過強度分布を、緑色レーザー(λ= 532 nm)を用いて測定した。x方向では、光の強度分布を明確に測定するために、ナイフエッジ法により行った。レンズの表面に直径1000μmのピンホールを取り付けてレンズの中心に合わせ、入射光がレンズ領域のみを照らすようにした。x方向とz方向の解像度は、それぞれ0.02mmと0.25 mmである。(a)3・2実験結果と考察− 301 −
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