4.偏心加工のシミュレーションと基礎実験 4.1 偏心加工のシミュレーション (X軸周りの回転)方向(Y軸周りの回転)方向 さ粗面表m 4mm1µm4mm1µm4mm1µm70mrad20µrad70mrad25µrad表2 アクチュエータの位置決め性能 アシストガス用ノズル中心軸に対し,レーザビームの光軸を偏心させることにより,アシストガスへの影響を検討するため,レーザ切断加工をモデル化し,有限要素法を用いた流体解析よりシミュレーションを行う. アシストガスの供給圧力を0.6Mpa,加工物の板厚を2mm,アシストガス用ノズルから加工物までの距離を1mmにし,偏心量をそれぞれ0,0.1,0.3,0.5mmにして計算したアシストガスの速度の分布図を図12に示す.シミュレーション結果から明らかなように,偏心量をそれぞれ0,0.1,0.3,0.5mmにするとき,ガス噴出速度は731.46m/s, 755.19m/s,824.07m/s,901.82m/sとなり,ガスが加工物に到達するときの速度は11.58m/s,27.53m/s,39.89m/s,49.03m/sとなった.偏心量の増加とともに,ガス噴出速度も加工物に到達するときの速度も大きくなった.レーザビームの光軸の偏心のため,アシストガスによりレーザ照射で発生した溶融物の流れをコントロールでき,ガスの消費量も低減できると考えられる. (a) 偏心量:0mm (b) 偏心量:0.3mm (c) 偏心量:0.3mm (d) 偏心量:0.5mm 図12 アシストガスの速度の分布 4.2 偏心加工の基礎実験 レーザビームの光軸の偏心により,加工速度と加工精度スストトロローーククX軸方向Y軸方向Z軸方向分分解解能能ババンンドド幅幅への影響を検討するため,YAGレーザ加工機を用いて切断加工の基礎実験を行う.ガスの圧力を0.5Mpa,加工物の板厚を2mm,加工物までの距離を1mmにし,偏心量を0mmと0.1mm,切断速度を1300mm/minと1500mm/minにして加工結果を表3に示す.切断速度を1500mm/minに設定するとき,偏心なしの場合は,加工物を切断できなかった.一方で,0.1mmの偏心の場合は加工物の切断が可能になった. 101Hz101Hz51Hz45Hz42Hz表3 異なる偏心量と切断速度の加工結果 また,切断速度を1300mm/minにし,偏心量を0,0.05,0.10,0.15,0.20,0.25mmにするときの加工結果を表4に示し,切断面の粗さを図13に示す.偏心量の増大とともに,切断面の表面粗さは小さくなり,加工面の品質が良くなっている. レーザ加工の加工速度と加工精度を向上するため,本研究では,磁気浮上の5自由度精密位置決め機能を生かし,偏心量切断速度偏心量 − 267 −表4 異なる偏心量の加工結果 図13 切断面の粗さ 加工物表面加工物の表面 加工物の裏面 偏心量mm加工物裏面切断面 0mm0.1mm0mm 0.05mm 0.10mm 0.15mm 0.20mm 0.25mm 5.結び 1300mm/min1500mm/min1300mm/min1500mm/min
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